衝撃のクロアチアダービー、発煙筒が飛び試合が数回中断……
by 伊野波雅彦
by 伊野波雅彦
鹿島からクロアチアのハイデュク・スプリトに移籍した日本代表DF伊野波雅彦選手の“挑戦記”がスタート。クロアチア、欧州の地でさらにさらに成長し、2014年のブラジルW杯を目指す伊野波選手の奮戦記をお届けします!
●9月10日
ディナモ・ザグレブ戦(ホーム)
クロアチアリーグは10日、各地で第7節の2日目を行い、日本代表DF伊野波雅彦が所属する2位ハイデュク・スプリトは、ホームで首位ディナモ・ザグレブと対戦した。前半途中から10人となったハイデュク・スプリトは、前半44分にCKから先制。しかし、直後の前半50分に失点し、1-1の引き分けに終わった。勝ち点は14とし、2位をキープした。
伊野波は日本代表のW杯アジア3次予選に参戦していたためベンチスタートだったが、前半の早い時間にCBの選手が退場してしまい、同26分から緊急出場。後半途中からはボランチに上がって攻撃参加もするなど奮闘した。ゴールには絡まなかったが、1人少ない中での勝ち点1に貢献した。次戦は17日にアウェーでチバリアと対戦する。
―ザグレブ戦は前半26分からの緊急出場となりましたね。
「うちの選手が一人退場者してしまって……。前半のこの時間に2枚目の警告を受けてしまったので、急きょ出番が回ってきました。ボランチの選手が退場して、もともとCBに入っていた選手がボランチに回って、自分はCBに入りました。最初は4-4-2だったけど、自分が入ってからは4-2-2-1の陣形を取って戦いました」
―スタメンを外れたのは日本代表の影響から?
「そうですね。監督と話をして、そういうことになりました。自分は代表で試合に出ていないのでやれたんですけど、監督がいろいろと、考えくれすぎるくらい考えてくれていた」
―首位を走る強豪相手に10人で1-1ドローは、まずまずの結果といえるのでは?
「そうとも言えますけど、今までの経験から言うと、こういうところを勝っていかないと優勝は厳しいかなと。前半終盤に、先制したんですけど、その直後に失点して。自分は後半15分くらいからボランチに上がって、何度か決定機も作れた。そう考えると、1人少なくても引き分けは悔しいですね」
―試合自体は、リーグ屈指のライバルのディナモ・ザグレブ戦ということで、相当盛り上がったのでは? 現地では「エターナル・ダービー」とか「クロアチア・ダービー」と言われる国を代表する一戦です。
「雰囲気が凄かったですね。うちのホームで、4万人くらい入ってたのかな。うちのサポーターが発炎筒を焚いてて、本当に凄いの一言でした。警察官の人数や消防車両の数が半端なかった。これまでに経験したことない状況を目の当たりにしました。発煙筒が投げ込まれて、2度くらい、試合が中断したんです。ホントびっくりでした」
―怖かったかもしれませんが、本場のダービーを味わえたのはいい経験では?
「欧州の、サッカーの本場でプレーしてるんだなという実感がありました。クロアチアでも、これだけ凄いのはうちのサポーターだけみたいです。相手がディナモ・ザグレブということもあって、ホント気合が入った応援でした。そういう中で試合をやりたいと思っていたので、出られて本当に良かったです」
―ところで、日本代表では初のW杯予選を経験しました。試合には出られませんでしたが、振り返ってどうですか?
「自分なりにアピールはしたつもりだし、その中でチャンスがなかったのは仕方がないと思ってます。我慢が大事ですからね。とにかく代表では、自分のことよりも大事なのは予選を突破すること。もちろん悔しかったけど、試合に出ない中で自分に何ができるか考えながらやっていました。アジア杯で優勝したイメージもあって、みんなでW杯に向けて一つ一つ階段を登って行くというのは、凄く楽しいし経験になる。例え試合に出られなくても、自分で感じるところがある。今後、チャンスが来ると信じて、チームで努力していきたいですね」
―では最後に、次戦17日のチバリア戦への意気込みをお願いします。
「次は必ず先発で試合に出ると思う。それもボランチで出ると思うので、そろそろ得点かアシストといった、目に見える結果を出したいです」
―吉田選手や細貝選手が得点したことが刺激に?
「そういうのだけじゃなくて、やっぱり(韓国代表DF)イ・ジョンスが鹿島にいたとき、DFながらゴールをたくさん取っているのを見てるんで。その影響が大きい。外国人選手は数字が大事になる。そろそろ自分も取らないといけないなと思う。CBなら、なかなかチャンスはないけど、ボランチで出られるのでチャンスはある。ぜひ、数字を残したいです」
[写真]この街並み、凄くいい景色でしょ!?
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inoha19
☆今後の試合日程
