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ブラジルサッカー通信 by 藤原清美

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人気急上昇ブルーノ・コルテス
by 藤原清美

 国際的にはまだ全くの無名だが、ブラジル国内で今年、人気急上昇となった選手がいる。ボタフォゴの左サイドバック、ブルーノ・コルテスだ。

 リオデジャネイロ出身の彼は、小さなクラブでプレーを続け、今年、ノーヴァ・イグアスーに移籍した。とはいえ、ノーヴァ・イグアスーもリオ州選手権でこそ1部と2部を行き来しているが、ブラジル全国選手権では4部にも属さないクラブ。しかし、そのリオ州選手権で、彼の名が一躍広まった。

 私が初めて彼を知ったのは、ブラジルのスポーツ番組がやっていた特集コーナー。今年、1月にフラメンゴに移籍したロナウジーニョ・ガウーショが、リオ州選手権でデビュー戦を迎えるにあたり、その対戦相手が、ノーヴァ・イグアスーだったのだ。その特集では、ロナウジーニョの移籍金や年俸などを紹介した後、対戦相手との違いを紹介していた。そこに登場したのは、ブルーノ・コルテス。練習にも電車を使って移動する、プロと言っても、厳しい環境で頑張る姿だった。

 そして迎えたフラメンゴ対ノーヴァ・イグアスー戦。ロナウジーニョの華やかなプレーに、リオっ子達は歓喜したが、一方で、フラメンゴを相手に好プレーの連続だったブルーノ・コルテスにも、大いに注目が集まった。

 そうした活躍により、リオの4大クラブの一つ、ボタフォゴからオファーが届いた。その後は、すぐにスタメンとなり、クラブの期待を上回る貢献を続け、ついには9月、ブラジル代表にも選ばれた。待遇の格差で比較されたロナウジーニョも、今やセレソンのチームメイトだ。

 独特のドレッドヘアの彼は、報道陣から「ネイマールのモヒカンのように、少年たちがマネをするのでは?」と聞かれ「そうなれば、もっと楽しくなるね。僕にとっては、モヒカンよりドレッドの方が、カッコイイと思うんだけど」と、笑顔で答えていた。今や、ブラジルでスターになる選手は、10代からビッグクラブで活躍するのが常だが、彼は24歳。それでも「もちろん、あきらめたことは一度もないし、自分がやることに対して、いつでも愛情と意欲を持って取り組んできた。ブラジル人はあきらめない国民なんだ。僕もそれに違いはない」と、力強く語った。

 ブラジル代表では現時点、左SBのレギュラーは、レアルマドリッドのマルセロだ。他にも、バルセロナのアドリアーノや、アーセナルのアンドレー・サントスが、その座を争っている。しかし、スタメンを務めたベレン(ブラジル)でのアルゼンチン戦では、効果的な攻撃参加と安定した守備で、マノ・メネーゼス監督を喜ばせた。

「セレソンにいられることは、本当に大きな幸せだ。でも、僕はとても冷静だよ。僕の環境は急ピッチで変化したけど、地に足をつけていく。まだ、スタート地点。まだ多くを見せなきゃいけないと分かっているからね」

 控え目な姿勢ながら、言葉は力強い。そんな彼が更なる飛躍を遂げる日も近い気がする。

[写真]ブルーノ・コルテス、アルゼンチン戦inコルドバでミニ記者会見に応対

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