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-伊野波の挑戦-クロアチアから目指せ、ブラジルW杯! by 伊野波雅彦

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悔しい北朝鮮戦、すべての面で厳しい状況でも勝てるようになりたい
by 伊野波雅彦


鹿島からクロアチアのハイデュク・スプリトに移籍した日本代表DF伊野波雅彦選手の“挑戦記”がスタート。クロアチア、欧州の地でさらにさらに成長し、2014年のブラジルW杯を目指す伊野波選手の奮戦記をお届けします!

 皆さん、こんにちは。ハイデュク・スプリトの伊野波雅彦です。先日の日本代表戦では応援ありがとうございました。平壌での北朝鮮戦は勝つことができませんでしたが、いい経験が積めたと思っています。これを今後の成長に活かしたいです。クラブではリーグ優勝は厳しくなってきましたが、最後まで諦めませんし、リーグがダメでもカップ戦のタイトルを獲りたいと思います。

-歴史的な平壌での試合で先発。言い渡されたのはいつでしたか? 左SBで起用されだけど驚いた?
「試合の当日、ホテルを出る前のミーティングですね。ずっと練習ではCBをやっていたので、左SBで出るとは思っていなかったけど、自分としては、いつもどおりに準備はしていました。だから、そこまでびっくりはしなかったです」

-5万人の大観衆で、軍隊が警備をするという、まさに完全アウェーの中での試合でした。
「今回は、今までにない特別な雰囲気でしたね。そもそも、国に入ったところからぜんぜん雰囲気が違った。自分はいつも通りやろうと思って、ピッチに入りました。歓声とか周りの声は凄かったけど、集中していたし、言葉もわからないので、そこまで気にはならなかったです。観客がピッチの中に入ってくるわけではないので、気にせずにやろうと思いました」

-人工芝での試合でしたが、やっぱりプレーしにくかった?
「結構、バウンドの変化が大きかったですね。前日練習で使ったとはいえ、あんまり感触とかをつかめなかった。下が凸凹しているのか、不規則にボールが変化したので、結構、やりにくかったです。理不尽とも言えるくらい、変なバウンドが多かったです」

-テレビで見た限りはきれいに見えましたが、そうではなかったんですね。
「そうですね。栗原さんとかも、バウンドの仕方で対応が遅れたと言ってました。自分もファーストプレーでバウンドが変わって、対応が遅れました。点を決められたときもバウンドが不規則で、やりにくかったところがあったと思う。でも、そういう中でも勝たないといけなかったですね」

-北朝鮮代表の選手は、気迫が凄まじかった。激しいプレーも多かったですね。
「彼らは、一生分の力をぶつけてきているように感じましたね。けっこう難しい試合だったけど、それでも結果で評価されるのがこの世界。そういう状況でも勝っていかないといけない」

-話を聞いていると案外、平常心ですね。クロアチアでの経験が活きているのでしょうか。
「たしかに見えない所で肘打ちをしてきたりとか、いろんなことがあった。たしかに、それはきつかったですけど、クロアチアも激しいですからね。たしかに、北朝鮮代表はラフプレーが多かったけど、それでも、負けないようにしないといけない」

-個人的なプレーの内容はどうですか?
「試合途中に3バックになったときには、ある程度、良い感じでできたと思う。でも、4バックのときに攻撃参加することができなかった。なかなかいいタイミングがなくて前に上がれなかった。もう少し攻撃参加しないといけなかったですね。守備に関しては、失点したシーン以外は、そこまで問題はなかったと思ってます」

-この経験は、必ず将来に活きそうですね。改めて強化していきたい点はどこでしょうか?
「もっと臨機応変に対応できる能力を身につけないといけないと感じましたね。どういう状況でも、どういう環境でも、すべての面で厳しい条件に置かれたとしても、いつも通りのプレーをして勝たないといけないですね」

-平壌のホテルなどはどうでした? 一部の選手は2人一組で寝る選手もいたようですね。警備もかなり物々しい雰囲気だったようですが。
「警備は凄かったですね。各フロアに3、4人くらいはいました。でも、部屋は普通に綺麗でしたし、食事も韓国料理に似たものがあった。日本から食材は持ち込めませんでしたが、西さん(専属シェフ)もいてくれたので、問題はなかったです。パスタとか肉料理とか、お米もありましたから」

-ところで、チームは19日のNKロコモティバ戦に敗れ、首位のデイナモ・ザクレブとは勝ち点が10差になりました。伊野波選手も欠場しました。
「移動に加えて、右のハムストリングに張りがあって、それで大事を取りました。リーグ戦はちょっと離されてしまって優勝が厳しくなってきましたが、とにかく、やれることをやりたい。タイトルは何が何でも欲しいので、仮にリーグ戦がダメでも、カップ戦は絶対に獲りたいです」

○応援メッセージやコラムの感想はコチラ→伊野波ツイッターまで
inoha19
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