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I PLAY FOR… ~大学サッカー・ゲキサカ連動企画~ by  

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Vol.4 東京学芸大学審判エリートコース 柳岡拓磨「大学サッカーに携わる人全員が幸せになるゲームを」
by  

 12月14日に全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)が開幕します。ゲキサカでは大学サッカー連盟と合同でコラム企画を実施。インカレに携わる人達の想いを全10回で掲載します。第4回は選手として活動する傍ら審判エリートコースとしても活躍している東京学芸大学4年柳岡拓磨さんです。


I play for...『サッカーに関わる全ての人たち』
【理由】審判員の目線で書いたのですが、試合に臨む前に選手はもちろん、スタッフ、監督はとても長い時間を練習に費やしてきていると思います。学連のスタッフも21時~22時という遅い時間まで試合運営の準備をしてくれています。そのようなことを全て含めて、最後に試合を預かるのは我々審判員です。その中で私達審判員の仕事は楽しいサッカーの魅力を引き出すことだと考えています。サッカーの魅力・面白さを引き出して、選手、監督、観客のみなさん、運営に携わってくれている人全員が幸せになるようなゲームを作るために、私は審判員の活動をしています。


―そもそもサッカーに出会ったきっかけは何ですか?
「兄が小学生の頃にサッカーを始め、それに付き合わされる形で始めました」

―大学でもサッカーを続けようと思った理由は何ですか?
「ただサッカーが大好きという理由で大学に入ってからもサッカーを続けようと思いました。大学では部員が主体となって蹴球部の組織運用について考えたり、自主性を持ってサッカーに取り組むことを学びました」

―審判との出会いを教えてください。
「審判との出会いはIリーグ(※)です。その当時、私はエリートコースに所属していなかったのですが、その日に主審をするはずだったエリートコースの方が急遽会場に来ることができなくなり、副審だった私が主審を担当することになりました。その試合は決勝リーグに進むための大事な試合でとても緊張しながら主審を担当しました。もちろん両チームの選手やスタッフに色々なことを言われる場面もあったのですが、実際に公式戦の主審を担当してみて達成感がありました。また、東京学芸大学蹴球部には審判部があり、その審判部のサポートも受けながら審判員の魅力に引き込まれていきました。私自身、大学4年間プレーヤーとしても活動を続けたのですが、審判員の活動はこれからも続けていこうと考えています」
※Iリーグ…出場機会に恵まれない選手や同好会(サークル)として運営するチームに公式戦の出場機会を提供し、選手の自立と大学サッカー全体の底上げを目標に掲げ2003年に創設された。正式名称はインディペンデンスリーグ

―審判エリートコースについて教えてください。
「審判エリートコースは、関東大学サッカー連盟に所属している大学から有志で上級を目指したい学生審判を募り、月1回のセミナーと各季節1度の合宿、Iリーグの試合の主審を通して審判員の活動をしていこうという団体です」

―審判員をしていて辛かったことはありますか?
「自分が上手くこなすことができなかった時、選手やスタッフ、観客の方に色々なことを言われてしまう役割なので、そのような時に辛いというか、選手に申し訳なかったなと感じることがありました。大学2、3年生の時はそのような試合が多くて、自分の技量が足りないことを不甲斐なく感じていました」

―それでも審判員の活動を続けることができた理由を教えてください。
「プレーヤーではあまり試合に関わることができなかったのですが、審判員だったら試合に参加できるという単純な理由です。サッカーの試合に携われる喜びがあるので、それが審判員を続けられる要因だと思います」

―大学サッカーの魅力とは何ですか?
「大学サッカーはプロを目指す人をはじめ、様々な目的でサッカーに関わっている人がいます。運営に携わっている人、私のように審判として試合に関わっている人もいます。色々な関わり方がある中で、学生という自由に時間を使える最後の期間で自分の夢を見つけて、その夢に向かって全力で努力できるのが大学サッカーの魅力だと思います」

―インカレはどのような舞台であるべきだと思いますか?
「日本で一番強い大学を決める大会なので、大学サッカー選手の一番の目標になるべき舞台だと思います」

―子供たちにとって大学サッカーはどのような舞台であるべきだと思いますか?
「夢の過程であるべきだと思います。東京学芸大学蹴球部を例に挙げると、茶島雄介選手(サンフレッチェ広島入団内定)のようにユースから昇格できず大学進学後にプロサッカー選手になる人もいれば、私のように全く将来のことが見えない状態で大学に入学して、大学4年間を過ごす中で夢を見つけてそれに向けて努力する人もいます。そういう意味で大学サッカーに関わる人達がそれぞれの夢を見つけ、夢を追える場所であるべきだと思います」


 繋いできた想いは、最後の国立へ。
 平成25年度第62回全日本大学サッカー選手権大会決勝 12月25日(水)15時Kick off !!

 

●柳岡拓磨
栃木県立真岡高等学校出身、現在東京学芸大学4年。選手として活動する傍ら審判エリートコースとしても活躍した。来年4月からは東京学芸大学大学院に進学し、将来は審判員として国際舞台で活躍することを目指す。

(協力 全日本大学サッカー連盟)

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