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「40歳からうまくなるサッカー」mobile

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 若い頃にサッカーを経験した人とビギナーが混在するシニアチームにとって、初心者がどれだけ楽しめるかは課題の一つだ。
 そんな中、「勝っても負けても全員が均等に試合に出る」という指針を掲げているのが、千葉県の習志野四十雀。メンバー約75人のうち、ビギナーが3割程度を占めている。千葉県シニアリーグの40歳以上、50歳以上、60歳以上、レディースの4つのカテゴリーに出場。その他、習志野市社会人リーグなどにも出ている。
 チームの発足は1983年。習志野市役所サッカー部でプレーしていた人や、地元の少年サッカーチームの子供たちの父親らが集まって誕生した。当初からサッカー経験者と未経験者が混ざっていた。
 ボールをけるという技術は、どうしてもある程度の訓練が必要。それだけに、サッカーは未経験者が経験者と肩を並べるのが容易ではない。ビギナーにとっては失敗が多ければ肩身も狭くなり、心の底から楽しめなくなる。最初はビギナーと経験者が一緒にプレーするチームでも、だんだんとビギナーが去り、経験者の比率が高まるのが一般的だ。
 習志野四十雀も「当初、うまい人を中心に勝つための試合を進めるうち、いつも出る人と、出られない人の分化が進んだ」とチームの代表、鴨哲登志(かも・てつとし)さんは振り返る。いつしか、ビギナーが来なくなり、人数不足に陥るようになった。それで、「試合に来たメンバーは必ず平等に試合に出る」という指針を採ることにしたという。誰の加入も断らない以上、ビギナーに照準を合わせるという発想だった。
 経験者でピッチ上の11人を固めるということはしないから、負けたとしても、それは織り込み済み。「楽しいところだよ」という口コミで入ってきたメンバーが多いことと、やめるメンバーがほとんどいないことが、今ではチームの誇りになっている。
 習志野四十雀の連絡先は鴨哲登志さんへ。電話番号は090-8004-6763。メールアドレスは、tetu-20@seaple.ne.jp

 このコラムに登場する各チームの詳細は、講談社から刊行されている『40歳からうまくなるサッカー』に載っています。

※本企画は毎週土曜日更新予定です。ぜひ感想をこちらまでお寄せください。

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