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ヤング魂 by 長谷川望

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[第7回]MF佐藤颯(早稲田ユナイテッドU-12)「早稲田から世界へ」
by 長谷川望

 サッカーの練習も英語が使われ、練習後には英会話レッスンなどを行い、文武両道を徹底しているクラブがある。東京都西東京市にある早稲田大学東伏見キャンパスのグラウンドで練習している早稲田ユナイテッドU-12だ。

 代表取締役の岩崎勇一郎氏は「トップチームの攻撃的サッカーのスタイルを育成から一貫指導している。そしてサッカーだけではなくて勉強もしっかりと教えていく」と、クラブの特徴について話す。技術指導はもちろんのこと、サッカー推薦で日本そして海外の学校への進学もサポートすることができる。

PICK UP選手
 今回注目したのは、クラブが掲げる文武両道を体現している佐藤颯くん(11)。ポジションはミッドフィルダー。ブロックトレセンにも選ばれている彼の得意なプレーはドリブルだ!

「勉強も頑張っていて定期的な学力検定でも成績は一番。目標もはっきりしているので、どこまで伸びるのか楽しみな選手」と岩崎氏も期待をよせる。

どんな選手!?
 学校が終わってグラウンドにやってきた佐藤くんの目はキラキラしている。そこには岩崎氏も言うように、目指すものが映し出されていた。「英語は難しいけど、覚えてくると楽しくなってくる。英語をつかって海外でプレーしたい。大学生のころにはもう海外に行っていたい」。

 リフティングのトレーニングでは、雨が降っていたが、ボールを落とさない。その集中力はインタビューのときの子供らしさを忘れさせるものがあった。

将来の夢は!?
 サッカーと一緒に英語を頑張れるのは、彼には明確な目標があるからだ。それは日本人選手が多く活躍しているドイツ・ブンデスリーガでプレーするため。

 そんな佐藤くんに好きな選手を聞いてみた。「リオネル・メッシ。ドリブルのタッチの細かさが凄いと思います。あとはあんまり身長が高くない人とか見ます。僕も身長があんまりないから、そういう人のプレーを真似できれば将来役立つかな」。6年生になったばかりの彼は身長138㎝と小柄な方だが、研究はバッチリ! 食事もたくさん摂るようにして頑張っているそうだ。これからの成長がますます楽しみになる。

サッカー以外では!?
――休みの日は何をしていますか?
「お兄ちゃんとテニスを一緒にやったりしています」

――お兄ちゃんはテニスをやってるんだ! 佐藤くんはどうしてサッカーをやろうと思ったの?
「小っちゃい頃から、運動が好きでサッカーをやりたいなと思って、始めて楽しかったから」

――勉強はいつやってるの?
「休みの日もやるし、普段は(サッカーから)帰ってから学校の宿題やって、寝ます」

――サッカーに勉強にがんばってるんだね。海外挑戦できるようにがんばってね!!
「ありがとうございます!!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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