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ヤング魂 by 長谷川望

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[第17回]DF遠藤光(三菱養和SC調布JY)「両足ロングキックが武器のセンターバック」
by 長谷川望

 東京都と神奈川県の県境を流れる多摩川沿いに三菱養和サッカークラブ調布ジュニアユースの練習場がある。フカフカの人工芝のグラウンドは、去年芝を張り替えたばかりだという。

 三菱養和SC調布JYは、2015東京都ユース(U-15)サッカーリーグ1部で、12試合42得点6失点という好成績で首位にたっている(7月25日現在)。チームを率いる増子亘彦監督は「繋げる」という意識を強く持っていた。「彼らをユース年代に繋げていくという事を考えると、もう少し個の部分でやれることを増やしてあげないといけない。ユースに上がった、高校の強豪校に行ったという時に、また別のチームのエースだった選手とレギュラーを争わなければいけないので、そこでやれるだけのパーソナリティとサッカー選手としての特徴を、この環境の中で、ゲームをやりながら身に付けて、次の年代へ繋げていきたい」。

PICK UP選手
 遠藤光くん(15)。ポジションはセンターバック。得意なプレーは、空中戦の競り合いと両足のロングキックだ。U-15日本代表として、日本‐メコンU-15サッカー交流プログラムや先月30日に終えたタイ遠征に参加した注目の選手!

「チームのロングキックの練習やシュート練習のときに、右足と左足は同じように蹴るようにしています」と、トレーニングでは両足で蹴ることを常に意識している。

どんな選手!?
 増子監督は、「凄く真面目で、うちのチームの中心的な選手。身体も大きく、スピードと恵まれた身体能力がある。サッカー選手としてのセンスもあり、奪ったボールを攻撃に繋げてチームを統率してくれている。代表に行って刺激を受ければ、自分にとっての自信になると思うので、チャンスを活かしてきてほしい」と、期待をよせている。

 U-15日本代表で学んだことについて遠藤くんに聞いた。「(代表で一緒だった選手たちは)みんな上手かったので、養和では体幹や体力から鍛えていって、そういう人たちに負けないようにしたいです」。落ち着いたイメージの遠藤くんだが、自分の意見をしっかり持ち、静かに湧き上がる闘志が彼の中にあった。

将来の夢は!?
 東京都リーグではセットプレーからの得点が多いという三菱養和SC調布JY。その3分の1はCBが取っていると言うから驚きだ! そんな得点能力もある遠藤くんの参考にしている選手は吉田麻也(サウサンプトン)。「吉田選手のビルドアップや1対1の対応、マークの受け渡しなどを中心に見ています。あとはヘディングが強い選手とかすごい憧れます」。

 将来の夢は「まずは養和のユースに上がって、そこからJのチームでプレーしてから、A代表に選ばれたいです」と、将来のビジョンをきちんと描いている。

オフの日は!?
――休みの日は何をしていますか?
「チームの人と遊んだり、それ以外の時は前のチームに行ってサッカーをやってます」

――前のチームに行ってるの?
「小学校のときに行っていたチームで、神奈川県の中野島FCっていう町クラブなんですけど、休みの日とか遊びに行ってサッカーをしています」

――東京都リーグも残り頑張ってね!! 今後の意気込みをお願いします。
「もっとコミュニケーションをとって、アグレッシブにプレーできるようにしたいです。パスをいっぱい回して、関東のチームに勝るようなパスサッカーができるようにがんばります!!」


◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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