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ヤング魂 by 長谷川望

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[第37回]DF小林純太(レジスタFC)「責任感あふれる左サイドバック」
by 長谷川望

「こんにちは!」。東京都足立区にある東京未来大学六町グラウンドに到着すると、少年たちのしっかりとした挨拶が聞こえてくる。落ち着いていながらもはっきりとした声からは、サッカーに対する意識の高さを感じる。ここを練習拠点の一つとして活動しているのが埼玉県のレジスタFC。先日、第39回全日本少年サッカー大会決勝大会で全国一に輝いた強豪チームだ。

 渡辺泰明監督は「プロになってもそんなに長くないサッカー人生なので、将来子供たちに必要なことは何かと考えたときに、サッカーの技術よりも諦めない姿勢や目の前の起こっていることを必死にやろうということを強く言っています。戦う姿勢や人として努力することの成長を一番に考えています」と、子供たちに対する想いを話す。

 今回はチームの優勝に貢献した攻守で活躍するサイドバックの選手に注目したい!

PICK UP選手
 小林純太くん(12)。ポジションは左サイドバック。得意なプレーはインターセプト。

 今月8日から11日に行われたナショナルトレセンU-12関東のメンバーにも選ばれている期待の選手だ! そんな彼には現在、力を入れているトレーニングがある。「利き足は右足だけど、左足のキックの練習をするようにしています。左サイドをやっていて、前線に上がってクロスを上げても、右足だと上げづらいので、左足でクロスを上げたいです」と、自分の考えを話してくれた。

 積極的な攻撃参加などサイドバックの役割が進化している現代サッカーにおいて、このような取り組みが、必ず彼のサッカーの更なる強みになるだろう。

どんな選手!?
 渡辺監督は「身体は小さいんですけど、ピッチ内外で本当に気が利く子で、危険なところを予測してカバーリングしてくれる子です。どちらかと言うと守備の活躍が目立つのですけれども、最終的に見方のミスを帳消しにしてくれるシーンがすごく多い。運動量豊富で身体を張ることが出来る選手」と、ピッチ内外で彼の能力を評価している。

 全日本少年サッカー大会決勝大会で悲願の優勝を手にしたレジスタ。大会前に話を聞いたところ、小林くんが抱く埼玉県代表という責任感を垣間見ることができた。「去年は準決勝で負けちゃったので、今年は優勝して次の大会で埼玉県から2チーム出られるようにしたいです!」。

 そして今年は優勝チーム・レジスタと埼玉県代表の2チームが出場することになる。次なる世代へタスキをつなぎ、今年中学生となる小林くんは新たなステージに立つ。今後の活躍にも期待したい!

気になる質問‼
――好きな選手はいますか?
「小さくても当たり負けしないし、体力がある長友佑都選手(インテル)です」

――将来の夢を教えてください!
「プロサッカー選手になってスペインリーグでプレーすることです。好きなクラブはレアル・マドリーです」

――もうすぐ卒業ですけど、レジスタはどのようなチームだと思いますか?
「仲が良く、球際と気持ちが強いチームです! レジスタで学んだことを活かして中学でも頑張ります」


◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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