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ヤング魂 by 長谷川望

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[第38回]MF篠田大輝(レジスタFC)「成長するチームの得点源」
by 長谷川望

 48チームの頂点。それも各都道府県大会を勝ち上がってきた47チームと前回大会で優勝したチームという強者たちが集結するのだから、その難しさは想像を超えるだろう。去年の12月に行われた第39回全日本少年サッカー大会決勝大会で、それを成し遂げたのが埼玉県のレジスタFCだ!

 取材をした日は決勝大会前だったが、練習を見学していて驚いた。小学生とは思えない早いスピードで繰り広げられるパス回し。今になって「あれが頂点に立つチームなんだ」と思い知らされる。

 渡辺泰明監督は「あんまり言い過ぎないようにしています。練習や試合のなかで結構厳しく接しているので、ずっと厳しくしていると子供たちは引きずったり、苦しくなってしまうので、出来るだけ違うスイッチにしてあげるようにしています。『オンオフの切り替えはちゃんとしよう』と子供たちにも言っているし、私自身にも言えることです」と指導で心掛けていることを話す。謙虚な監督の姿勢もチームの向上心、探究心に繋がっているのではないだろうか。

PICK UP選手
 篠田大輝くん(12)。ポジションはミッドフィルダー。彼のストロングポイントは得点に絡む大胆なプレーだ。

 優勝した全日本少年サッカー大会決勝大会では、チーム24得点のうち8得点を記録し、チームの勝利に貢献した。今月8日から11日まで行われたナショナルトレセンU-12関東にも選ばれ注目されている。

どんな選手!?
 渡辺監督は「篠田は本番でやってくれる選手です。5年生の時から上に上がって6年生とプレーしていたこともあり、大きな舞台で良い動きを見せてくれます。真面目な性格で大人と話すのもそんなに抵抗はなく、チームでも積極的に動いてくれる子です。5年生の夏からピッチ内外で変わってきて彼の成長を感じています」と信頼を寄せている。

 冷静に質問に答えてくれた篠田くん、監督が「真面目な性格」というのが伝わってくる。だからこそたまに見せる笑顔が印象的だ。「ディフェンスでもオフェンスでも1対1で負けないようにしたいです。積極的にプレーして、失敗しても良いから挑戦していきたいです」と、自らの目標を話す。

 チームの得点源として活躍しているが、守備にも同じくらい高い意識を持っていた。このような精神が彼を確実に成長させているのだろう。

気になる質問‼
――好きな選手はいますか?
「(ルイス・)スアレス選手(バルセロナ)。シュートを決められるところに常にいて、身体も強いし、プレーが面白いからです。好きなクラブはバルセロナです」

――将来の夢を教えてください。
「プロサッカー選手になって、海外で活躍したいです。行きたいと思うのはスペインリーグです!」

――普段、心掛けていることはありますか?
「毎日必ず10分以上ボールに触るようにしています。試合で『出来たら良いな』というような技をイメージして練習しています」

――中学生になっても頑張ってください!!
「これからも一生懸命頑張ります!!」


◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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