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ヤング魂 by 長谷川望

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[第64回]MF田邉光平(名古屋グランパスU15)「アイディア多彩!相手を翻弄するミッドフィルダー」
by 長谷川望

 名古屋グランパスU15の練習は、愛知県豊田市にあるトヨタスポーツセンター内で行われている。

 ここで日々練習に励む名古屋グランパスU15の若き選手たちは、どのような取り組みをしているのだろうか。鄭容臺(チョン・ヨンデ)監督は明確なイメージ付けの大切さを話す。「イメージがあまりにもかけ離れていると、なかなかイメージしづらいと思うので、まずは現実的にイメージできるものを選手たちに伝えます。それをイメージだけで終わらせるのではなく、実際に経験させて、徐々に成功に近づけていくことで、彼らの自信になり、モチベーションに繋がります。中学生年代は経験がまだまだ足りないので、昨日出来ていたのに、今日出来なかったりすることがありますが、それは意識の問題なので、指導者が意識させることで、出来るようになっていきます」。気持ちの面から準備をしている名古屋グランパスU15。自分を、そしてチームを「信頼」して勝利を目指す。

 今回は中盤の要として活躍する中学3年生をピックアップ!

PICK UP選手
 田邉光平くん(14)。ポジションはミッドフィルダー。彼の魅力は、相手を翻弄するアイディアで、ゴールに繋がる突破力だ。

 去年は、U-13、U-14のエリートプログラムトレーニングキャンプのメンバーに選出されている注目の選手。

 クラブで学んだことに対して「私生活はもちろん、サッカーでは自分のことだけを考えないで、周りのことを考えてプレーすることを学びました」と話してくれた。

どんな選手!?
 鄭監督は田邉くんを高く評価している。「基本的な技術が非常に高くて、得点能力もあり、状況判断が素晴らしい選手です。自分のこともよく分かっていて、体が小さくてボディコンタクトは決して強くありませんが、当たられないように早く判断して、素早いプレーが出来ます。昔セレッソ大阪で活躍していた森島寛晃さんのように、動きながら止めて蹴るが出来て、人にぶつからないでスペースでボールを受け取り、最後決定的な動きをする。私のイメージではそのような選手に成長してほしいと思っています」。

 特に理解能力が高い彼は、自分自身のこともしっかり把握している。それはさすがプロを目指す選手だと思わせる身体のケアだった。「自分は背が小さく、身体に疲労を溜めるといけないので、休養もしっかりとるようにしています」。

 練習量も大切だが、自分の身体を理解し、休養を大切にすることは、成長期の選手にとって感心すべき選択だと思う。今後の彼の成長に期待したい!

気になる質問‼
――好きな選手はいますか?
「イニエスタ選手(バルセロナ)です。前を向いた後のアイディアだったり、そこからのゲームの組み立て、パスの精度がすごいと思います」

――将来の夢を教えてください!
「日本代表で活躍して、アーセナルで7番を背負いたいです!!」

――休みの日は何をしていますか?
「チームメイトと名古屋で遊んだりしています」

――これからも頑張ってください!
「チームで全国優勝したいです! 自分でも代表に選ばれるように頑張ります」


◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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