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ヤング魂 by 長谷川望

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[第69回]FW久林隆祐(前橋FC)「タフな精神で成長するチームのキャプテン」
by 長谷川望

 群馬県前橋市で活動をしている前橋FCは、現在関東ユース(U-15)サッカーリーグ(2部)に所属している同県を代表するジュニアユースチームだ。
 
 前橋FCでは、前橋育英高校の外部コーチを兼任し、中学時代の細貝萌(シュツットガルト)を指導した実績がある湯浅英明監督がチームを指揮している。プロサッカー選手に成長した選手を目の当たりにしてきた監督に、プロになるために必要な要素を聞いた。「萌はセンスがあり、努力家でした。中学時代からこだわってやっていたのが印象的です。僕が教えてプロになった選手は、こだわって努力をしていました。努力をしないでプロになる子もいるが、そこから上にはなかなかいけないと思います。上手い選手はたくさんいるので、そのなかで、陰で努力をしたり、悔しい思いをして、歯食いしばった時に上に行くのだと感じます」。高い志を持ってサッカーに打ち込んでいる前橋FCの選手たち。努力しているこの瞬間が、彼らの可能性を広げている。
 
 今回はチームを率いるキャプテンをピックアップしたい!

PICK UP選手
 久林隆祐くん(15)。ポジションはフォワード。キャプテンを務める彼の得意なプレーは、ボールの競り合いに負けない身体を張ったポストプレーだ。
 
 夏休みに力を入れたいことについて「アジリティーと体力の部分を強化したいです。80分通して走り切らなければいけないので、弟と毎朝2km走ったり、ラダートレーニングをしています」と、同じくサッカーをしている弟と夏休みを有効活用している。

どんな選手!?
 湯浅監督は彼の伸びしろに期待している。「性格が真面目で、これから更にプレーの幅が広がる可能性を秘めている選手です。負けん気の強さと身体の大きさを活かして、苦しいときに活躍できるチームの点取り屋に成長してもらいたいです」。負けん気の強さは、サッカー選手になくてはならない強さの一つ。夏の連戦を経て、どのような成長を見せてくれるのか楽しみだ。
 
 キャプテンとしてもチームをまとめている久林くんは、U-15のチームについて「気持ちの面が強い」と話す。その理由には、他の年代と少し違う下積み時代があった。「普通は1、2年が違うコーチで、3年から湯浅さんが監督になるんですけど、僕たちの代は1年の時も湯浅さんに見てもらっていました。監督からの本格的な指導のおかげで精神的にも強くなったと思います」。鍛え抜かれたタフな精神で残りの夏を乗り切っていく!

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「イブラヒモビッチ選手(マンチェスター・U)です。最後の最後で身体を張ったダイナミックなプレーで、気持ちを見せるところが好きです」

――将来の夢を教えてください!
「高校選手権で活躍して、最終的には日本代表になりたいです!!」

――進路はどのように考えていますか?
「高校サッカーに行きたいです。ハードな練習が嫌いじゃないので、厳しい環境で自分を試してみたいです。高校のサッカー部で活躍している先輩からもアドバイスをもらって、その気持ちがさらに膨らみました」

――これからも頑張ってください!
「自分のプレーにだけいっぱいいっぱいにならないで、常に周りを見てプレーすることを心がけて頑張ります!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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