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ヤング魂 by 長谷川望

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[第146回]MF石井康太(ブリオベッカ浦安JY)「チームを支える頼れるキャプテン」
by 長谷川望

 ブリオベッカ浦安ジュニアユースは、千葉県浦安市で活動をしているサッカークラブだ。第34回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会千葉県予選では、2位という好成績を収め、関東大会出場を果たした。所属している高円宮杯JFAU-15サッカーリーグ2019千葉1部リーグでは、最多の得点数で2位につけている(7月8日現在)。また関東サッカーリーグ1部でプレーしているトップチームは、元日本代表の都並敏史氏が監督を務めていることでも知られている。

 去年までトップチームのコーチをしていて、今年からJYの監督に就任した鈴井智彦監督に、都並氏の育成に対する姿勢について聞いた。「トップにいた時は都並さんにたくさん勉強させてもらいました。育成にも力を入れていて、小学校高学年と中学生の選手を都並さんが数名選んで行う『スペシャルトレーニング(スペトレ)』というのを定期的に開催しています。みんなワクワクしながら受けていて、何名かはトップの練習に加わって、同じ空気感を体験してもらいました。なかなかできない経験なので子供たちにとっては、貴重な時間になっていると思います」。取材日の練習では試合の映像を見ながら行うビデオミーティングから始まり、その綿密さはトップと引けを取らないのではないかと思うほどだった。選手たちはスペトレやミーティングから高い意識を身につけ、それが強さに結びついている。

 今回は頼れる中学3年生をピックアップ!

PICK UP選手
 石井康太くん(15)。ポジションはミッドフィルダー。「何事も先頭にたって取り組むようにしています。試合中は仲間を信じて走っています」と話す彼は、キャプテンとして常に中心となってチームをまとめている。

どんな選手⁉
 鈴井監督は「私がこのチームについてから、ずっとバラバラだった選手たちの気持ちをまとめるために、相談してばかりでした。自分のポジションの役割とキャプテンの役割をしながら大変だと思いますが、いろんなものを背負ってくれていて、とても感謝しています」と、石井くんの役割がチームに大きな影響を与えている様子を話す。ポジションの仕事だけではなく、精神的支柱になってチームを支えている。

 選手から、そして監督からも信頼が厚い石井くんは、クラブユースをこう振り返る。「チームとしては良かったと思います。しかし個人としては、得点に絡む回数をもっと増やしていかなければいけないと思いました。今はシュートの精度を高める練習をしています」。インタビューでは自分に満足せず、向上心を忘れない気持ちの強さを持っていると感じた。この自分に厳しい姿勢がキャプテンとしての信頼に繋がっているのではないだろうか。

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「デ・ブライネ選手(マンチェスター・C)です。シュートやスルーパスが上手いので参考にするようにしています」

――将来の夢を教えてください!
「プロサッカー選手になって、日本代表で活躍したいです!」

――これからも頑張ってください!
「勝利に繋がるプレーを増やしていきたいと思っています。見ている人が驚くような試合ができるように頑張ります!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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