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ヤング魂 by 長谷川望

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[第162回]FW渡邉颯(バンティッツいわきジュニア)「勝利に導くエースストライカー! 次に繋げる全国大会」
by 長谷川望

 福島県いわき市で活動しているバンディッツいわきジュニアは、JFA第43回全日本U-12サッカー選手権福島県大会で初優勝したジュニアサッカークラブだ。その後の全国大会は一次リーグ敗退となったが、その爪痕はしっかり全国に刻むことができた。

「ジュニアチームは今年で創設6年目になり、リフティング、パス、テクニックのレベルを上げていくことを意識しています。全日に向けては、中学生相手に練習させてもらいました。全国には大きい子もいましたし、小さくても技術力があって戦える選手がたくさんいて、選手たちも良い刺激をもらったと思います。この経験を次のカテゴリーに生かしてもらえたら嬉しいです」と、馬目茂樹総監督は「次に繋げる」ことの大切さを、サッカーを通じて選手たちに伝えている。

 今回は小学6年生のエースストライカーをピックアップ!

PICK UP選手
 渡邉颯くん(12)。ポジションはフォワード。取材時に最初コーチだと思ったほど目を引く高身長の彼は、身長165㎝。その身長だけではなく、ボール裁きを見ても小学生離れしていることがわかる。

 小学1年生の時からバンディッツいわきに所属し、「このクラブはパスを繋ぐサッカーだから入りたいと思いました。トラップからボールを扱う一つ一つの動作を大切することを学びました」と言うように、パス一本一本を丁寧にプレーしている。

 第161回のコラムで紹介した大橋星くん、馬場空凛くんと共に、昨年8月1日〜8月4日に開催された2019年度 JFAフットボールフューチャープログラム(FFP)トレセン研修会U-12・東日本に選出されている注目の選手だ!

どんな選手⁉
 馬目総監督は渡邉くんの将来についてこう話す。「独特の左足のパワーと技術、決定力に加えて、スピードとドリブルも彼の持ち味です。困った時に頼りになるエースストライカーです。今後は各年代の日本代表に選ばれてほしいですね。中学では親元を離れるので大変だと思いますけど、そこを頑張って乗り越えてほしいと願っています」と、広がる可能性に期待している。

 渡邉くんに全日本少年サッカー選手権大会を振り返ってもらった。「福島県大会の決勝は、負けたら最後の大会になるので、悔いの残らないようにプレーしようと思いました。優勝した時は、鹿児島でも頑張るぞという雰囲気にチーム全体でなったのが印象的です。全国大会でまず驚いたのは、175㎝の選手など自分よりも大きい選手がいたことです。身体負けすることもあったので、1対1をもっと磨きたいと思いました!」。この大会で得た経験は、更なる強さに繋がっていくに違いない!

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「元ドイツ代表の(ミロスラフ・)クローゼ選手です。ヘディングが強くて、空中戦で負けないところが好きです」

――将来の夢を教えてください!
「世界で活躍できるサッカー選手になることです!」

――これからも頑張ってください!
「中学生になったらもっと練習して、もっと上に行ってみたいです! また、一緒に戦ってきたバンディッツいわきジュニアの仲間と、今度は全国の舞台でも戦いたいです。そして監督やコーチに見に来てもらいたいです!」

◆著者プロフィール◆
長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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