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横浜FM喜田拓也が“ACL16強”超えへ熱弁「あの日の景色を忘れたことはない」「いまいる仲間と1試合でも多く戦いたい」

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ケヴィン・マスカット監督とMF喜田拓也

 横浜F・マリノスケヴィン・マスカット監督が17日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)ラウンド16のヴィッセル神戸戦の前日会見に出席し、「数か月前のグループステージを経て、ここに戻ってこられたことを嬉しく思う。ここからは勝ち抜きになる。その中でも自分たちは自信を持ってここに来ているし、皆さんに見せたいのはマリノスというクラブ。マリノスのサッカーをピッチ上で表現していきたい」と意気込みを語った。

 J1首位を走る横浜FMと、J1参入プレーオフ圏の16位に沈む神戸によるアジア決戦。横浜FMは13日に行われる予定だったリーグ前節の湘南戦が台風8号の影響で中止になったため、ルヴァン杯広島戦から1週間ぶりの公式戦となる。

 チームはACLに向けてイレギュラーな対応を強いられたが、指揮官は「キャンセルになった結果についてどうこういうつもりはない。クラブとしてJリーグとして、ファン・サポーターが危険に晒されないことが大事。キャンセルになったが、練習スケジュールを変えながらいい準備をすることに集中してきたし、次への準備がしっかりできたと思う」と自信を示した。

 横浜FMにとってACLラウンド16はクラブの歴史を切り開くべき舞台。一昨季の大会では初のノックアウトステージ進出を果たしたものの、1回戦で水原三星に2-3の惜敗を喫し、史上初のベスト8進出を逃した苦い経験がある。

 当時もキャプテンを務めていたMF喜田拓也は「2020年のベスト16で敗退したあの日の光景、あの日の景色を忘れたことはない」と熱弁。その上で「強烈な悔しさを経て、チーム自体が悔しい気持ちでいっぱいだったけど、それでも前を向いて、みんなで手を取り合って進んできた」とこれまでの歩みを誇り、「クラブとしてはここから先は見たことのない景色になるが、やることが変わるかというとそうではない。やることはお互いを信じて、堂々とピッチに立つこと。やるべきことをやって結果を出すのはどの大会でも変わらない。チームを信じて貫き通して結果を出したい」と力を込めた。

 早期敗退となった天皇杯に加え、ルヴァン杯でも広島に敗れ、残るタイトルはJ1とACLのみとなった。「歴史を変えられるタイミングはそう何度も来るものではない」とこの大会を見据えた喜田は今季のメンバーとともに歴史に名を残すつもりだ。

「チームでやってきたことを信じて出し切りたいし、いまいる仲間と1試合でも多く戦いたい。そのためには勝ち進まないといけない。あとは変に着飾る必要もないのかなと思う。なぜならこのチームを、仲間を、心の底から信じているから。自分たちがやってきたこと、仲間を信じて思い切ってやっていくだけ。結果や相手にとらわれるのではなく、自分たち、仲間を信じてピッチに立てれば」。着実に積み上げてきた“一体感”を胸にアジアの決戦へと挑む。

(取材・文 竹内達也)
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