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U-23守護神の権田「GKにOA枠を使われた悔しさはある」

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 日本サッカー協会は14日、3人のOA選手を含めたロンドン五輪の予備登録メンバー35人を発表した。U-23代表の正GKとして、予選の全試合に出場してきたGK権田修一(F東京)は、「これに入らないことには、(ロンドンに)行くことができなかったので。そこに名前があったのは嬉しいことです」と話した。だが、五輪出場が決まってから「GKにOAの選手を呼ばれないようにしなければいけない」と繰り返してきた権田にとって、OAでGK林彰洋(清水)が登録されていたことには、悔しさもあったと認める。

「僕のイメージでOAというのは、ちょっとこれでは足りないというポジションに呼ぶものだと思っています。予選はずっと僕と安藤(駿介)とマス(増田卓也)の3人でやっていた。僕たち3人がGKだったと考えると、僕たちの力が足りなくて、OA枠を使うことになったんだなと。前回の北京五輪のときは、GKにOA枠を使っていないので、絶対に(GKにOA枠を)使うというわけではない。3人しか使えないOA枠をそこ(GK)に使われた悔しさはあります」

 さらに、招集されたOA枠の選手がDF吉田麻也(VVV)、DF徳永悠平(F東京)だったことにも悔しさを募らせた。

「今回OAで呼ばれた選手は後の選手だけ。GKとして、予選をとおしてDFラインを見てやってきたけど、ダメだったんだなと捉えざるを得ない。このチームは守備がウィーク(ポイント)と言われているようなものなので、そこに対する悔しさはあります」

 この悔しさを、次の飛躍につなげていくことが、OAを呼ばれたポジションの選手たちには必要だと強調する。

「ここから頑張らないとGKもOAの選手が入るなら、僕、安藤、マスのうち、2人は入れなくなる。OAが入ったから(本大会のメンバー入りが)無理だと思うのではなくて、僕も含め、まだメンバーが完全に発表されたわけではない。OAを呼ばれる状況になったけど、それをエネルギーに変えて後ろの選手たちはやらないといけない」

 会見では原博実技術委員長が、徳永を登録した理由として権田とともにプレーしていることを挙げていた。だが、権田自身は「悠平くんはよく知っているのでやりやすさは感じる」と前置きをしたうえで、「でも、自分が試合に出る前提ではいられない」と言葉に力を込めた。

「自分が試合に出る前提ではいられない。シビアに考えないといけない。今までの五輪チームとして積み上げたことでは足りなかったということだから。もっと高い所を見てやらないといけないと思います。メンバー発表を見て『もっとやらないといけない』と感じたので、18人のメンバー発表まで時間は短いですが、(評価を)ひっくり返せるようにやらないといけない」

 目指してきたロンドンのピッチに立つために、悔しさを次の力へ変えていく。

▼五輪予備登録メンバー35人はコチラ

(取材・文 河合 拓)

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