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[C☆voice65]阪南大FW泉澤仁「プロから『本当に獲りたい』と思われるようなプレーを」

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 大学サッカー界の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「College star voice」。第65回は阪南大の全日本大学選抜FW泉澤仁選手(3年=新潟ユース)です。

 3月の第9回大学日韓(韓日)定期戦では延長後半ロスタイムに決勝ゴールを決めてMVPを獲得。相手の逆を取る巧さと馬力十分の突破など力強さを備えた注目FWの現在の課題と目標とは?(取材日:7月8日)

―総理大臣杯初戦は内容は悪くなかったが、点が取れずに苦しんだ
「初戦ということで硬さがあったんですけど、慌てるなということを監督からも言われていた。慌てないでいつも通りにやろうと考えていたんですけど、なかなか点が取れずに焦っていた」

―泉澤選手の突破やキープ力といった武器が利いていたと思うが?
「今年の目標が『縦に突破してゴール』。まだ結果がついていないのでまだまだ納得はしていないですね。きょうも『まあまあ』かなという感じです」

―それでも相手にとっては一番怖い存在だった
「常に相手にとって一番怖い存在になりたいと思っている。でも前半は無駄なドリブルがちょっと多かったと思います」

―現在の課題は
「今FWやるか、ワイドやるかはっきりしていない。FWに入った時にストライカーらしい動きというのが今出来ていないので、そこが課題ですね。ワイドに入った時はもっと運動量を増やすということです」

―チームはリーグ戦前期1位。手ごたえを持って全国大会へ臨んでいると思うが
「まだ納得行く試合は全然ないです。(須佐)監督が熱い人なので修正してきた結果が前期1位で終われた理由だと思います。試合が終わっても次の日、コンディションの調整だろうと思っていたら、普通の試合をやったりして修正してきました」

―今、チームは怪我人が多いと聞いているが
「主力の4回生の人たちが怪我してしまって。重要な人たちだったんですけど、いなくなっちゃったので、その人たちのためにも簡単には負けられないと思っています」

―去年はチームがかみ合わず苦戦した印象だが
「去年は先輩に頼っていた部分があった。今年は監督からも『中心選手としてオマエがちゃんとやれ』と言われている。責任持って全国大会で発揮できればいい」

―今年は春から大学選抜に帯同してきた
「全日本のみんなは自分が動き出した瞬間にパスを出してくれる。だけど、コーチとかからも『全日本は周りが上手いんだからできて当たり前なんだよ』『こっちでやれなかったら意味がないんだよ』と言われている」

―MVPを獲得した日韓戦は自信になった
「結果という点では満足しているんですけど、まだまだでしたね」

―スカウトも泉澤選手の活躍を期待して見に来ている人も多いと思うが、まだそのレベルには達していない?
「まだまだですね。もっと『本当に獲りたい』と思われるようなプレーをしなければいけない。『ドリブルだけいいね』と言われて、『シュートまで行けないね』と言われたら終わり。そこは次の福大戦では決めたいです。練習試合では3点決めていて、次ちょっとやりづらいですけど」

―アルビレックスのユースで活躍して、次は阪南大でやりたいと決めていた?
「進学する時に流経大と阪南かとで迷って、監督、コーチ、スタッフ全員が誘ってくれていたので阪南に決めました。高校の時にプロへ上がれないと聞いた瞬間にショックというか同年代の友達が行っていて自分が行けないというショックがあった。でも大学4年間しっかり、監督から一から教えてもらえば絶対にプロへ行けると思っていた。(卒業まで)あと少しですけど、『あと1年あるからいいや』じゃなくて今年にかけていきたいです」

―ズバリ、今大会の目標は
「常に全力でプレーして、今の自分があるのも支えてくれた方の力もそうですけど、監督のおかげでもあるので、とにかく監督に恩返しというか、胴上げしたいですね」

―個人的にはどのような1年に
「プロにも注目されるようにしたいですし、とにかく日本一が欲しいですね。得点は気にせず、とにかく勝たせられるプレーをしたいです」

―参考にしている選手は
「香川真司選手。あと同年代でポジションも全然違うんですけど、レイソルの茨田選手。小さい頃から柏レイソルのジュニアユースまでずっと一緒にやってきた友達です。(新潟へ行くことを決めたのは)自分はレイソルに上がれたんですけど、レイソルはポゼッションサッカー。新潟みたいに個人の力を発揮できるチームに行きたいと思って決めました」

―日本一になってプロへ
「やっぱり優勝しなければ納得して(上へ)行けないです。自分が入ってから全国大会に2回出て2回とも1回戦負け。悔しいというか、監督に恥ばかりかかせてしまった。4回生で怪我人になった2人がいるんですけど、怪我してもチームを盛り上げてくれている。悔しい思いもあると思うのでそのためにも優勝したい」

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
【特設ページ】第36回総理大臣杯
連載:「College star voice」

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