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残り8戦8ゴールを目指す、松本FW木島徹「これ以上、目標を下方修正したくない」

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[9.17 J2第34節 横浜FC 1-1 松本 ニッパ球]

 松本山雅FC反町康治監督の動きは、迅速だった。前半34分にFW塩沢勝吾を下げて、FWチェ・スビンを投入する。後半開始時にはDF鐵戸裕史を下げて、MF渡辺匠を起用し、布陣を4-3-3に変更した。さらに後半16分にはMF藤川祐司を下げて、FW木島徹也を起用し、約30分を残して交代枠を使い切った。「前半20分くらいはチームが寝ていた。目を覚ますためにも、早めの交代をした」と説明する反町監督の采配は、ズバリと当たった。

 後半に入って松本は横浜FCを押し込むと、後半25分に木島がDF多々良敦斗のクロスをヘッドで捉え、同点に追い付いた。その後も速攻からチャンスをつくり、同41分には再び木島がシュートを放ったが、DF森本良にブロックされて得点はできず。1-1で試合終了を迎えた。

 後半戦に入り出場した試合は、この試合で三試合目。32節の草津戦(0-2)に続く途中出場に「試合慣れには不安がありました。この湿度の高い時間帯もありました。練習試合と公式戦はやはり違うので」と明かす。それでも、ピッチに立ってからは、持ち味のスピードを生かしてボールを追った。

 得点の場面について木島は「ゴールに近い位置だったので、当たれば入ると思ったので、何とか頭に当てようと思いました」と振り返る。ビハインドの状況で出場し同点ゴールを挙げたが「得点を挙げることができたのは、暑い中で90分間プレーしてくれた選手たちのおかげ。自分にはもう1、2点、決められるチャンスがあった」と満足した様子はない。

 スピードのある木島が途中出場すれば、相手にとって脅威になることは想像に難くない。反町監督も「相手が前を向かせてくれる状態になれば、徹也デーになる。今日は徹也デーだった」と語った。しかし、木島はその立場に満足することはないという。「相手が後半に足が止まってチャンスになるかなとは思いました。でも、『途中出場が良い』とは選手としては言えません」とキッパリと言い切った。

 開幕前は、昨シーズンのゴール数を上回る19得点を挙げることを目標にしていた。だが、今季はここまで19試合で2得点。残り8試合での目標達成は「無理だと思う」と言い、新たな目標を設定した。「10ゴール。二桁得点を取りたいです。これ以上下方修正はしたくないので、残り8試合で8得点、1試合1得点を取れれば行けるので頑張ります」と、終盤のゴールラッシュを誓った。

(取材・文 河合拓)

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