名古屋オーシャンズに所属するFPリカルジーニョと並び、世界最高のフットサル選手と称されるブラジル代表のFPファルカンに、Fリーグ入りの噂が浮上した。発端は、9月24日にファルカンの公式HP(http://falcao12.com)で「ファルカンがフットサル界のジーコになる日が来るかもしれない」というニュースが記載されたことだった。

　これまでブラジル国内でプレーしてきたファルカンは、昨年、来日した際にも「日本でキャリアを終えたい」と発言していた。公式HPではファルカンは約1億1500万円の収入があることが記載されているが、それだけの金額を支払えるクラブは、Fリーグにはないだろう。

　仮にファルカンが移籍を決めた場合、受け入れ先として考えられるクラブは2つあった。一つは、Fリーグ唯一の完全プロクラブである名古屋オーシャンズだ。しかし、同クラブの櫻井嘉人社長は「うちにはすでに、世界最高の選手がいるので、ファルカン選手を獲得することはありません。うちはオファーを出していません」と噂を否定した。

　もう一つの有力クラブは、府中アスレティックFCだ。昨シーズン、ホームゲームのイベントにファルカンを招いたこともあり、その際にファルカンは「いずれ府中でプレーしたい」と語っていた。こちらが本命かと思われたが、府中の中村恭平GMも「獲得できるのであれば、獲得したい気持ちは山々ですが、残念ながらうちではありません。ニュースを見て、名古屋さんに先を越されたかと思っていたのですが…」と、明かした。同時に中村GMは、ファルカンはFリーグの試合を観戦した際に、会場の熱気や雰囲気を気に入り「いつかは日本のクラブでプレーしたい」と話していたことを明かした。

　ファルカンの公式HPでは「今まで海外のオファーに心を動かされたことはなかったが、今回、日本から届いたオファーは、非常に魅力的なものだ。私の家族を含めて、大きな変化が求められることになると思うが、日本のフットサルは急速に成長している。とはいえ、今すぐに行くことはない。移籍するとすれば、2014年以降だ」という本人のコメントが掲載されている。

　残念ながら、現時点でファルカンがFリーグに来る可能性は極めて低く、金銭面で現在より良い待遇を求めるのであれば、彼が日本のクラブでプレーする機会はないだろう。彼のFリーグ・クラブへの移籍が発表されるとすれば、日本のフットサル界を盛り上げたいという彼の意思が強くなったときのはずだ。
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