12日に日本代表と対戦するフランス代表のディディエ・デシャン監督は11日、公式会見の席で、MFフランク・リベリ(バイエルン)を先発させないことを明らかにした。

「リベリはスタメンでは出ない。けれども2トップの一角であるベンゼマが左に流れることになると思うので心配はしていない」

　ブンデスリーガNo.1の左サイドであるリベリは、16日に行われるW杯欧州予選・スペイン戦には不可欠な選手。だが、このところは疲労がたまっていてコンディションが万全ではないという判断で、日本戦は先発を回避させることになった。

　デシャン監督は7月にフランス代表の監督に就任して以降、3試合で2勝1分と、好スタートを切っている。代表監督デビュー戦となったウルグアイとの親善試合こそ0-0と引き分けたが、9月に始まったW杯欧州予選ではフィンランドに1-0、ベラルーシに3-1と連勝を飾っている。

　現世界チャンピオンのスペインとの試合は、かつて世界王者となった国としてのプライドを取り戻す意味でも大事な一戦。日本代表のザッケローニ監督が「フランスは世界のトップ5に入るチーム」と言ったことについて聞かれると、「世界ランクを見ればフランスが今どこにいるか分かる。かつてそういう時代もあったが、もう一度5本の指に入れるようにしたい」と、謙虚な姿勢で黄金時代復活を目指す。

(取材・文　矢内由美子)