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チームの変化を口にする長谷部、「選手がびくびくプレーしていた」

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 DFBポカール(ドイツ国内杯)の2回戦が31日、行われ、MF長谷部誠の所属するボルフスブルクはホームでFSVフランクフルト(2部)に2-0で快勝し、16強入りを決めた。中盤の右サイドに入り、公式戦2試合連続の先発フル出場を果たした長谷部は「相手も引いて守っていて、前半は難しかったけど、我慢強くやることが大事だった」と、後半の2得点で勝利した試合を振り返った。

 これでチームはマガト前監督解任後、公式戦2連勝。27日のデュッセルドルフ戦(4-1)で今季公式戦初先発を果たした長谷部も中3日ながら先発でピッチに立った。「1週間に3試合だからといってメンバーを落とすわけではなく、普通に勝つということでやっている。このメンバーで成熟させていくというか、ゲームをやりながら良くしていくというのがあると思う」と、ギュンター・コストナー暫定監督の考えを代弁する。

 右サイドでのプレーについては「とにかく走って。左サイドのオリッチが攻撃的なので、右でバランスを取って、3ボランチ気味でもいいと言われているぐらい」と説明。「今はどこで出たいとかよりも、チームが上がることが大事」と力を込めた。

 コストナー暫定監督とは10年1月から6月までの半年間、やはり指揮官と選手としてプレーしている。「一緒にやっていなかったら(試合に)出してもらっていないと思う。それなりの信頼関係は前に築いている」。今季はマガト前監督の構想外となり、プレシーズンはトップチームでの練習も許可されない時期があったが、「アマチュアに練習に行っていたときも(コストナー暫定監督が)しっかり見ていたと。『しっかりやっているのを見ている』と言ってくれた」と明かした。

 そんな新指揮官について「選手に自信を持たせるのがうまい。思い切った失敗に対しては何も言わない」と指摘。「今季、僕は外から見ていたけど、選手がびくびくプレーしているというか、ボールをもらいたがらないというか、1回ミスをしたらベンチを見るというか、そういう雰囲気だった。そういうのがまったくなくなったので、モチベーションや自信を持たせて送り出してくれる」と絶大な信頼を寄せる。

 それでも「雰囲気は変わったけど、やっているゲームとしては正直まだまだかなと。ブンデスの上位のチームと対戦したときに勝てる感じはしない。この2試合は相手が良くないから勝てているだけ」と冷静に分析。「勝ち点だけを見れば、(欧州CLやELへの出場権獲得となる)ヨーロッパカップとそこまで離れているわけじゃないので、狙わなくちゃいけないと思う。バイエルンは離れすぎているけど、そうですね。そこはもうあと1、2勝して言いたいところですね」と、前だけを見据えていた。

(取材 了戒美子)

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