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[ACL]悲願のアジア制覇へ…“最強の助っ人”レアンドロ「柏はチャンピオンにふさわしい」

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[3.13 ACL第2節 柏3-1セントラルコースト・マリナーズ 柏]

 柏レイソルのキングがついに目を覚ました。1点ビハインドで迎えた前半21分、セントラルコースト・マリナーズの縦パスを鋭い出足でインターセプトしたMF大谷秀和が、FWクレオとのワンツーから絶妙なスルーパスを相手DFラインの裏に送る。右サイドで開いて待っていたMFレアンドロ・ドミンゲスはボールを受け取ると、相手ゴールに向けてドリブルを開始。冷静にGKの足下を狙い、試合を振り出しに戻した。

 さらに圧巻だったのは、ダメ押しとなった試合終了間際の3点目だ。相手選手を引きつけつつ、右サイドをオーバーラップしてきたサイドバックのDF藤田優人に絶妙なタイミングでパスを通すと、自身はPA内へ侵入。藤田からのリターンを受けるかたちになったクロスを利き足ではない左足で合わせ、反撃を試みていたマリナーズから闘争心を奪った。

 この試合まで公式戦4試合ノーゴールだったレアンドロ。5試合目にしてシーズン初ゴールを決めることができた。「点が取れなくてイライラしていた」。10年の加入以来、もっとも遅い初ゴールとなった。そんなフラストレーションを一気に爆発させたかのように、2ゴールを決める大活躍を見せた。この日、レアンドロを止めることができる選手は、マリナーズには見当たらなかった。「前を向くプレーができた」。前4試合とはうって変わって、伸び伸びとプレーした柏のキングは、満足そうに試合を振り返った。

 10年のJ2、11年のJ1、12年の天皇杯と、レアンドロの加入以来、毎シーズンタイトルを獲得している柏。大型補強を敢行した今シーズン、すべてのタイトルを狙える戦力が整ったが、最大の目標はまだ手にしていないAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のタイトルだ。「柏はチャンピオンにふさわしいチーム。このまま勝ち続ける」。日本だけでなく、アジアでも突出した選手であることを改めて証明した“最強の助っ人”は、アジアの頂だけをまっすぐ見つめていた。

(取材・文 奥山典幸)
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