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2つの日本女子代表を担うベレーザFW田中美南「点を取り続けたい」

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[4.13 なでしこリーグ第4節 浦和0-1日テレ 駒場]

 今シーズンから背番号「9」を背負う日テレ・ベレーザのエースストライカーが試合を決めた。敵陣右サイドでボールを受けたFW田中美南は、DFと1対1の場面を迎えると、得意のドリブルで積極的に仕掛ける。DFを華麗に抜ききることはできなかったが、競り合いながらPAに侵入し、PKを獲得。「サイドで1対1になったら仕掛けるように言われていました。体幹をトレーニングしているので、成果が出たと思います」。拮抗した試合を個の力で打破した。

 田中自らがキッカーを務めると、ゴール左隅に落ち着いて蹴り込んだ。「(GKにコースを)読まれましたけど、入ってよかったです」。「コースの心配はあった」と語るも、2試合連続でPKを成功させた。

 今シーズン、開幕から2試合は無得点だったが、その後の2試合では3得点。足のケガが癒えていない中での出場だったが、エースとしての責務を果たした。「チームが勝つのが一番」と前置きしながらも「点を取り続けたい」とゴール量産に意欲を見せた。

 昨シーズン得点ランキング2位だった永里亜紗乃が、姉の大儀見優季も所属するドイツ女子1部リーグのポツダムへ移籍。絶対的エースを失い、攻撃力低下が懸念された日テレだが若い力が台頭している。その筆頭が18歳の田中だ。3月のアルガルベ杯ではなでしこジャパンに選出され、デビュー戦で初ゴール。さらに、U-19日本女子代表候補にも選出されている。「2つの代表に選ばれるのは幸せなこと。期待に応えられるように、精一杯頑張ります」

 代表選手としての自覚からか、プレーから自信が感じられ、田中がボールを持つと「何かをしてくれそうな」雰囲気が漂う。しかし、現状に満足する様子はない。さらなる成長を遂げ、世界を舞台に活躍する姿を見せてくれるだろう。

(取材・文 奥山典幸)

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