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自らを祝うバースデー弾で決勝T進出決めるも…柏DF増嶋「勝ちたかった」

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[4.23 ACL第5節 柏1-1貴州人和 柏]

“27歳最後のゴール”と“28歳最初のゴール”で公式戦2戦連発だ。前日の22日に28回目の誕生日を迎えた柏レイソルのDF増嶋竜也が、チームを首位通過に導く“バースデー弾”を決めた。

 引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まる柏は、パスミスが続き攻めあぐねていた。20日のJ1第7節の鳥栖戦終了後には選手が「勝って決勝トーナメント進出を決める」と口を揃えていたのが、この試合だった。決められることもないけど、決めることもないーー。そんな雰囲気を一蹴したのが、増嶋の右足だった。FKの場面でMFジョルジ・ワグネルが得意の左足で入れたクロスは、速くて低いシュート性のボール。DFの体に当たると、こぼれ球はフリーの増嶋の足下に転がってきた。「ミートだけしっかりしようと思った」(増嶋)というシュートは、貴州人和のDFに当たりながらもゴールに吸い込まれた。

 怪我人が相次ぐなか、左サイドバックでの出場が続く増嶋は、鳥栖戦では流れの中から2本ミドルシュートを放つなど果敢に攻撃に絡んだ。後半28分には得点も記録。鳥栖のDFに当たってからゴールに入ったため、公式記録では最初オウンゴールとなっていたが、その後増嶋のゴールに訂正された。「今日は自分のゴールだと思う」と一瞬笑顔を見せた。

 ミックスゾーンで増嶋が笑顔を見せたのは一瞬だけで、険しい表情を崩さなかった。貴州人和に追いつかれ、ホームに駆けつけたサポーターに3月30日のJ1第4節・大分戦(3-1)以来となる日立台での勝利をプレゼントすることができなかったからだ。「できれば自分が(ゴールを)決めて勝ちたかったけど残念。こういう失点が、この先悔しい思いになることもある」。それほど脅威に感じさせなかった貴州の攻撃陣に、あっさり同点弾を許したことに危機感を募らせていた。

 H組を首位で通過した柏は、浦和などが属するF組2位と対戦する。「(決勝トーナメント1回戦で負けた)去年の借りを返すために、いままでやってきた」。5月15日、敵地で行われる一戦から柏のリベンジが始まる。

(取材・文 奥山典幸)
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