beacon

アジアでの戦いに「慣れた」柏が躍進、悲願のACL制覇なるか

このエントリーをはてなブックマークに追加

[4.23 ACL第5節 柏1-1貴州人和 柏]

 他の日本勢が苦戦する中、柏レイソルが堂々のグループリーグ首位通過を決めた。広島、仙台、浦和とともに参戦している今季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)。2年連続で出場をはたしているのは柏だけであり、そのことが躍進につながっているようだ。「(今年は)慣れがある。移動距離とか、気温差とか、今年はイメージがつきやすい」。主将のMF大谷秀和はACLで3勝2分けと好調を維持している理由を挙げた。さらに、「選手の悩みがないように、チームが努力してくれている」と、食事やホテルの面で充実していることも語っていた。

 柏の選手がACLに懸ける思いは強い。王者として臨んだ昨シーズンのリーグ戦は、苦戦が続いて6位で終わりACL出場権を獲得できなかった。それでも、天皇杯を制してACL出場権を獲得。「またあの舞台でやりたい」。その思いが天皇杯優勝への原動力となった。

 そして、柏はもうひとつ先の大会も見据えている。11年に開催国として参加したクラブW杯だ。昨年までは日本で開催されていたためJ1王者が参加していたが、今年の開催地はモロッコ。そのため日本のチームがクラブW杯に出場するにはACL王者になるしかない。ネイマール擁するサントス(ブラジル)をはじめ、世界のクラブチームと対戦した経験は、柏の選手が度々口にするほど大きいものだった。

 昨シーズンのACLでもグループリーグを突破した柏は、決勝トーナメント1回戦で蔚山現代(韓国)と対戦。グループリーグ1位チームのホームのみで行われ、柏は敵地で2-3で敗れた。今シーズンからはレギュレーションが変更になり、決勝トーナメント1回戦からホームアンドアウェーで勝負を決することになる。

「去年と違って一発勝負ではないので、ホームでの戦い方、アウェーでの戦い方を考えたい」と、DF近藤直也は来月15日から始まるベスト16の戦いを見据えた。

「最後(決勝)まで行きたい」と言う大谷。07年の浦和、08年のG大阪に続く快挙へーー。柏の目線の先にあるのは、ACL制覇、その先のクラブW杯出場だ。

(取材・文 奥山典幸)
▼関連リンク
ACL2013特設ページ

TOP