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悔やむ寿人「今までなら大宮対広島は注目されてなかった」

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[5.6 J1第10節 大宮2-1広島 NACK]

 エースの反撃弾も及ばなかった。サンフレッチェ広島は0-1の後半32分、カウンターから右サイドでボールを受けた途中出場のMF井波靖奈がゴール前にグラウンダーのクロス。FW佐藤寿人がDFとGKの間に走り込み、滑り込みながら左足でゴールに押し込んだ。

 昨季JリーグMVP&得点王の2試合ぶり今季6得点目で試合を振り出しに戻したが、後半39分に2失点目。このシーンでGK増田卓也とFW富山貴光が激しく衝突するアクシデントが起き、22分間の中断を経てゲームは再開されたが、もう一度追いつくことはできなかった。

 ゲームが中断されている間、広島の選手たちのほとんどはピッチに倒れ込んだままの増田のそばにいた。森保一監督は「(中断中に)大宮さんは5バックにして戦術的なことをやっていたが、うちの選手は動揺していたし、何か指示をしてもプレーには移せないと思った」と説明。「とにかく『気持ちを強く持っていけ』としか言えなかった。選手は最後までプレーを続けたが、難しい中断明けのプレーだった」とかばった。

 J1不敗記録を更新中の首位・大宮と昨季王者・広島の対戦。佐藤は大宮について「カウンターの印象が強かったけど、自分たちでボールを運んで、自分たちでスイッチを入れるやり方に変わってきている。規律も取れているし、いいチームだった」と指摘すると、「今までのJリーグなら、大宮対広島という試合はそこまで注目されていなかったと思う」と冗談交じりに言った。

「こうやって注目される中で結果が出なかったことは残念だけど、うちのホームでやるときには借りを返せるように。次に対戦するとき、うちもいい順位で戦えるようにしたい」と、7月31日に広島のホームで行われる第18節でのリベンジを誓っていた。

(取材・文 西山紘平)

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