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[早スポ]上形が決勝点!5試合連続無敗を守る

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[早稲田スポーツ ゲキサカ版]
JR東日本カップ2013 第87回関東大学リーグ戦 5月6日 神奈川・横浜市三ツ沢公園陸上競技場

早稲田大1-0東洋大

 前節の流経大戦で今季初の3得点を挙げ快勝した早大。中1日の日程で関東大学リーグ戦(リーグ戦)第6節、東洋大戦を迎えた。思うように攻撃の糸口をつかめない中、64分にカウンターからFW上形洋介(3年=早稲田実高)が2試合連続となるゴールを挙げ先制。その後は1点のリードを確実に守り切って連勝を果たし、2位タイに浮上。0-1で敗戦を喫した開幕戦の後、リーグ戦5試合連続無敗とした。

 今季1部昇格を果たした東洋大との一戦。立ち上がりは後方からビルドアップを狙う相手に手を焼き、攻撃の主導権を握ることができない。さらには前節から中1日という過密日程も影響し、動きの重い前半となった。それでも早大の持ち味であるハードなプレッシングから攻撃のリズムを手繰り寄せると、30分過ぎからは両サイドを使った攻めで相手ゴールに迫る。40分にはFW榎本大希(4年=横浜FMユース)が相手ゴール前左45度付近から持ち込みシュート、そのこぼれ球にMF近藤貴司(3年=三菱養和SCユース)が詰めたが相手GKの正面を突いた。得点はならなかったが、効果的なポゼッションを徐々に取り戻し、試合を折り返す。

 さらに攻撃のテンポを上げ先制点を奪いたい後半であったが、再び東洋大がボールを保持する展開に。早大はなかなかシュートチャンスを迎えることができない。そんな状況を打破したのは、前節の2点目と同様な素早いカウンター攻撃であった。64分、自陣でのボール奪取から近藤貴が中央をドリブル突破。ペナルティエリア左でパスを受けた榎本が「タテに抜いた方が相手は嫌がる」と迷わず相手DFに勝負を仕掛けクロスを上げると、ゴール前で待ち構えていたのは上形。ヘディングを確実に叩き込みゴールネットを揺らした。鮮やかなカウンターでリードを奪った早大は、この後も高い集中力をキープ。ピッチを縦横無尽に駆けるMF池西希(4年=浦和ユース)、MF小松聖音(4年=札幌光星高)のダブルボランチは試合終盤に入っても相手ボールを奪取し続け、DF奥山政幸(2年=名古屋U18)、DF金澤拓真(2年=横浜FMユース)の両センターバックはパワープレー気味の相手オフェンスに対し、最終ラインで体を張り続けた。1-0で試合終了の笛。虎の子の1点を守り切り、2試合連続の完封勝利を果たした早大は、首位・専大に勝ち点2差の2位タイの好位置につけた。

「ワセダらしい試合ができたと思う」(金澤)、「チーム全員でワセダらしさを出して戦った」(GK松澤香輝、3年=流通経済大柏高)。球際のハードワーク、奪ってからの速い攻め、そして1点を死守する粘り強い守備で勝利を積み重ねる――。シーズン前から「個々の能力が昨季より劣る」(榎本)という意識で始動したチームは、後半ロスタイムの失点で敗れた開幕戦から1か月を経て、『ワセダのサッカー』を取り戻しつつある。次節はリーグ戦での対戦において4連敗中と相性の悪い明大。難敵を乗り越え、2年ぶりのリーグ戦3連勝へ突き進む。

[写真]先制点の起点となるドリブルを見せた近藤貴

(取材・文 早稲田スポーツ 佐藤拓郎、写真 下村龍史)

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