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ウイルソン欠場の仙台は無得点、柳沢「最初のチャンスを決めないと…」

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[5.18 J1第12節 横浜FM0-0仙台 日産ス]

 前節首位を走る大宮アルディージャの無敗記録を「21」でストップしたベガルタ仙台が、今節はアウェーで2位横浜F・マリノスと対戦した。

 前半立ち上がりは、中2日での試合を強いられた横浜FMに対し、中6日とコンディションに余裕のある仙台のペースに持ち込んだ。前半1分には2試合ぶりのスタメンとなったFW柳沢敦がGKと1対1を迎えるも決めることができなかった。後半21分にもFW赤嶺真吾からのパスを受けてフリーになり、強烈なシュートを見舞うもクロスバーに弾かれて決めることができなかった。「最初のチャンスを決めきれないと、こういう流れになる」。柳沢は渋い表情で試合を振り返った。

 ツートップのもう一人、赤嶺はDFラインの裏を狙う動きで柳沢とともに横浜FMゴールに迫った。「やなさん(柳沢)と自分の特徴を出せた」。得点はなかったが決定機を作り出した柳沢とのコンビに手応えを感じていた。

 本来はチーム得点王(4得点)のFWウイルソンが、この試合でもツートップの一角におさまるはずだった。ACL第6節・江蘇舜天戦(1-2)で受けたレッドカードについて、Jリーグからは1試合の出場停止処分を科されていたが、アジアサッカー連盟(AFC)より2試合の出場停止処分を科すとの正式な通達があり、追加で出場停止に。“相棒”の処分について、赤嶺もショックを隠せなかった様子。「ウイルソンとこの1週間ずっと練習してきたし、本人が一番落ち込んでいたのでかける言葉もなかった」。

 前半から積極的にミドルシュートを放ったMF角田誠は、公式戦9試合ぶりの無得点に終わった試合を分析。「(仙台の)武器のカウンターに警戒してあまりバランスを崩さないような印象があり、スペースがなかった」。

 アウェーでリーグ最多得点(24得点)の横浜FMを完封したDF鎌田次郎は「(中村)俊輔さんのセットプレーが(横浜FMの攻撃で)重要だし、(流れの中での)パスも恐いからチームとしてしっかりおさえていこうと話していました」と作戦が奏功したことを語った。

 引き分けに終わったが、仙台は4試合負けなし(2勝2分け)と調子を上げてきており、4試合で2失点と昨シーズンの堅守を取り戻しつつある。リーグ戦中断期間まで続くアウェー3連戦をいかにして乗り切るか。巻き返しを図る仙台の試練は続く。

(取材・文 長谷川望)

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