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本田、長友の熱弁にもマイペース、内田「俺に話しても響かないから」

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 祝福ムードはなかった。アルベルト・ザッケローニ監督、選手26人が一堂に会したW杯出場決定記者会見。次々と選手が挨拶をしていく中、「W杯で優勝を目指す」とかねて公言してきたDF長友佑都、MF本田圭佑は現状への不満と今後の課題を厳しい口調で語り、残り1年での「個」のレベルアップを強く訴えた。

「向上心が高いと思いますよ」。そんなチームについて淡々と語ったのが、性格的に対極の位置にいるDF内田篤人だ。胸の内に秘めた思いを「絶対に言わないですね」というスタンスを貫く内田は「長友さん、本田さんはいつも美しい話をするので。長友さんのコメント能力が高ければね。熱いけど、なかなか伝わってない感じなので」と冗談交じりに笑った。

 記者会見では本田が選手の名前を一人ひとり挙げながら課題を列挙していったが、4日のオーストラリア戦に先発したメンバーで内田とDF吉田麻也の名前だけが挙がらなかった。これには「左サイドから前に行って終わっちゃった」と苦笑い。本田、長友らは普段からサッカーに関して熱く語ることもあるようだが、「俺に話しても響かないからね」と、そうした会話に加わることもないという。とはいえ、内田自身、向上心がないわけではなく、あくまで性格とスタンスの違い。こうしたさまざまな個性が融合していることもザックジャパンの強みと言えるかもしれない。

(取材・文 西山紘平)

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