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自嘲気味な香川 「日本らしくしっかり負けた」

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[6.22 コンフェデレーションズ杯A組 日本1-2メキシコ ベロオリゾンテ]

 自嘲気味に口を開いた。MF香川真司(マンチェスター・U)はうつむきながら静かに言葉を続けた。

「何も残らなかった試合。日本らしくしっかり負けた。勝ち切れなかった。トライしたけど、負けた。今までと何も変わらない」

 イタリア戦(3-4)でつかみかけた手応えを結果という形で残したかった。両チームともにグループリーグ敗退が決まっていた一戦。消化試合にするつもりはなくとも「フワッという雰囲気はお互いに感じた」と認める。

「その中で先に取れたらよかったけど……」。立ち上がりは日本が主導権を握ったが、決め切れず。すると、前半の半ば過ぎからはメキシコに流れが傾き、後半に2失点。3-4-3へのシステム変更などチームの動きはバラバラになり、反撃もFW岡崎慎司の1点にとどまった。

「勝ちたい気持ちがメキシコの方が強かった。僕らは曖昧だった」。そう唇をかむ背番号10。イタリア戦でできたことがなぜできなかったのか。「メンタル的なものが一番大きい。それで片づけるのもあれだけど……」と力なく答えるしかなかった。

 プレミアリーグ初挑戦で幕を開けたシーズンも終わり、束の間のオフに入る。来季は新監督の下でプレミア2シーズン目を戦い、その後にいよいよブラジルW杯が待っている。

「まずプレミアで結果を残して、日本代表として出るときにはもっともっと強力な選手にならないといけない。プレミアで個を磨いて、ゴールや仕掛けるところを増やさないと。意識を高めて、あと1年やらないといけない」。イタリア戦で垣間見えた光は再び閉ざされ、3戦全敗という現実だけが香川の背中に重くのしかかった。

(取材・文 西山紘平)

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