beacon

余裕のブラジル?準決勝前日も全公開で紅白戦

このエントリーをはてなブックマークに追加

 コンフェデレーションズ杯は26日、準決勝の1試合を行い、開催国のブラジル代表がウルグアイ代表と対戦する。試合前日の25日、ベロオリゾンテのミネイロンスタジアムで公式練習を行ったブラジルは報道陣に練習を全公開。主力組と控え組に分かれて行われた紅白戦では、セットプレーやPK練習も行った。

 隠す必要もない。試合前日に行われるスタジアムでの公式練習は冒頭15分のみ公開され、戦術練習はクローズされてから行うのが通例だ。しかし、ブラジルは日本との開幕戦前日も練習を全公開。舞台が準決勝でも、その“慣習”は変わらなかった。しかも、この日はフィールド選手が10人ずつビブス組とビブスなし組の2チームに分かれて紅白戦を実施。合間合間にセットプレーやPKの練習も組み込み、実戦さながらに調整した。

 ルイス・フェリペ・スコラーリ監督は練習前の公式会見で「練習で何もなければ、いつものメンバーで臨む」と明言。右足首の負傷でグループリーグ最終戦のイタリア戦(4-2)を欠場したMFパウリーニョ、イタリア戦で左足首を痛めて途中交代したDFダビド・ルイスの起用も可能との認識を示した。

 実際、その後の練習でビブスを着用したのは日本戦(3-0)、メキシコ戦(2-0)と同じ顔触れ。ウルグアイとの準決勝もGKジュリオ・セーザル、DFダニエウ・アウベス、DFチアゴ・シウバ、ダビド・ルイス、DFマルセロ、MFルイス・グスタボ、パウリーニョ、MFオスカル、FWフッキ、FWネイマール、FWフレッジの11人でスタートしそうだ。

 ウルグアイは2010年の南アフリカW杯でベスト4まで進出し、2011年にアルゼンチンで開催された南米選手権でも優勝している(ブラジルはいずれもベスト8で敗退)。スコラーリ監督は「フォルランは2010年W杯のMVPであり、スアレスはプレミアリーグのベストプレイヤーの一人だ。トップストライカーである彼らに気を付けないといけない」と、FWディエゴ・フォルラン、FWルイス・スアレスの名前を挙げて警戒する。

 1950年にブラジルで開催されたW杯では、決勝リーグの最終戦でウルグアイがブラジルを2-1で下し、ウルグアイが優勝を飾った。会見では「当時の敗戦が心理的なプレッシャーになるか?」との質問も飛んだが、「1950年に私は生まれてない。1964年生まれだからね」とジョークでかわした(実際は1948年生まれで、当時2歳)。いずれにせよ、半世紀以上も前の試合に左右されることはない。

「サッカーでは2チームが対戦し、より良いチームが勝つ。当時はウルグアイの方がいいプレーをし、ブラジルが負けた。そのことで明日の試合に影響することはない」。64年ぶりにサッカー王国で開催されるW杯を翌年に控え、ここで過去の因縁も断ち切るつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

▼関連リンク
コンフェデレーションズ杯2013特集

TOP