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強烈インパクトで賞総なめのネイマール「チームメイトなしに受賞はなかった」

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[6.30 コンフェデレーションズ杯決勝 ブラジル3-0スペイン リオデジャネイロ]

 大会通算5試合で4度目のマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)。そして、大会最優秀選手(MVP)に贈られる「ゴールデンボール賞」にも得票率43%という圧倒的な支持を受けて選出された。開幕前、「9試合、得点がない」とブラジル国民からバッシングを受けていたFWネイマール(バルセロナ)は、わずか2週間あまりで世界中からリスペクトされ、寵愛を受ける存在となった。

 日本との開幕戦でキックオフから3分後に決めた鮮やかな右足ボレーシュート。メキシコ戦で今度は左足ボレー。イタリア戦ではGKブッフォンが一歩も動けないFK弾。そして、決勝ではオフサイドラインを冷静に見定め、上下動をしながらの豪快な左足シュート。すべてが強烈なインパクトのある4得点で、文句なしの受賞だ。

 しかし、21歳の背番号10は「僕はチームメイトに感謝しなければいけない。なぜなら彼らがいなければ賞をもらうこともなかったからだ」と謙虚な姿勢を貫く。試合後の受賞会見には、6月上旬に負傷でチームを離脱したレアンドロ・ダミアンのユニフォームを、わざわざ名前が分かるように背中側を前に見せて着て出席。「ダミアンは不運にも負傷でこの大会には出られなかったけど、彼もチームの一員だ。僕らはともにチャンピオンなんだ」と仲間を思いやることも忘れない。

 来季は、決勝の対戦相手であったスペイン代表選手が大勢いるバルセロナでプレーする。試合終了の笛が鳴ると真っ先にスペインのシャビと抱擁。さらにはイニエスタ、ペドロ、アルバにも自ら歩み寄り、抱き合った。決勝での最高のパフォーマンスは新しいチームメートへの挨拶代わりでもあった。

「(サントスとは)まったく別のチームに行くので早く順応したい。バルセロナは世界最大のクラブであり、最も優れた選手が何人もいるチーム。来年のW杯で素晴らしい成績を残せるよう、早くチームに順応したい」

 今大会の顔となった21歳は、1年後の大舞台で再び大会の顔となることを思い描いているようだった。

(取材・文 矢内由美子)

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