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コンセプトを優先し持ち味を抑えた山口 「不完全燃焼だった」

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 デビュー戦は消化不良に終わった。21日の中国戦(3-3)に先発し、A代表デビューを飾ったMF山口螢(C大阪)。ダブルボランチを組んだMF青山敏弘(広島)がビルドアップに加わりながら積極的に前に出るのに対し、山口は中盤の底でバランスを取った。

「2日ぐらいしか準備できなかったし、その準備期間の割にはできた方かなと思う。アオくん(青山)がボールを持って前に行った分、自分はスペースを埋めた。バランスは悪くなかったと思う」。試合から一夜明け、あらためてデビュー戦を振り返った山口だが、自分自身のプレーには納得していなかった。

「自分の持ち味はボールにアタックして、取りに行くところ。でも、チームの戦術として全体が連動して相手の自由を奪う感じで、取りに行けるなと思っても、自由を与えないことを優先していた。自分の得意なところは出せなかった」

 個人の良さを出すか、チームのコンセプトを守るか。そのジレンマを抱え続けた90分間だったようだ。「自分の中ではもう少しできたなと思うところもある。若干、不完全燃焼だった」。個人戦術とチーム戦術にどう折り合いを付け、どうバランスを取っていくか。ただ、それを感じ取ることができたのも、実際にピッチに立ったからこそ。残り2戦。中国戦の課題と反省を生かし、もっともっと存在感を高めていく。

(取材・文 西山紘平)

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