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柿谷はトップ下で出場か 「複数できた方が使われやすい」

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 “一人2役”で代表に生き残る。21日の中国戦(3-3)に1トップで先発し、1ゴール1アシストの圧巻デビューを飾ったFW柿谷曜一朗(C大阪)は2日連続でトップ下に入って調整。25日のオーストラリア戦は先発かどうか微妙だが、いずれにしてもトップ下での出場となりそうだ。

「ポジションが違うので、求められることも違う」。最終ラインとの駆け引きでゴールに直結する動きが重要となる1トップに対し、トップ下ではボールを呼び込んで攻撃の起点となり、さらには守備面で求められることも増える。

 アルベルト・ザッケローニ監督は柿谷のトップ下について「現時点ではセンターフォワードの頭でプレーしているのかなと思う」と指摘したうえで、「個人的な感覚では、時間が経てば両方できるのかなと思っている」と期待を寄せた。

「まだ若いし、元来はトップ下の選手と聞いている。視野の広さや技術の高さはトップ下のもので、一瞬の動き出しや裏を突く動きはセンターフォワードのもの。相対的にはセカンドトップタイプの選手かなと思う」

 所属するC大阪でも1トップを務めており、現時点でプレーしやすいのは1トップ。柿谷自身、「時間はいると思う。(香川)真司くんや本田選手みたいなプレーをいきなりはできない。練習や試合を重ねて徐々に体が覚えていく。いきなりの代表ですべては求められていないと思う」と認める。

 とはいえ、1トップとトップ下の2つのポジションをこなせるとなれば、それだけ代表に生き残る可能性も高まる。「(ポジションが)複数できた方が(試合に)使われやすいと思うし、プレーの幅も広がる」。自分のモノにしようと練習から精力的に取り組んでいる。

 たとえトップ下での出場となっても、狙うのはゴール。「常に自分が決める気持ちは持っているし、自分が打つチャンスもあると思う」。史上26人目となる代表デビュー戦ゴールを決めた中国戦。今度は80年の高原邦夫氏以来、33年ぶり史上4人目の快挙となるデビュー戦からの2戦連発ゴールを貪欲に狙っていく。

(取材・文 西山紘平)

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