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アーセナルの若き10番ウィルシャーインタビュー「ジャージーを着る度に誇りに思う」

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 弱冠21歳ながら名門・アーセナル(イングランド)で10番を背負うイングランド代表MFジャック・ウィルシャー。アーセナルのジャパン・ツアーに参加中の異才は25日に育成年代のフットボールプレーヤーをサポートするナイキジャパンのプログラム「NIKE FC」のトレーニングセションに参加し、日本の中高生と触れ合った。イングランド代表の次代を担う司令塔は新シーズンへ向けて、どのような意気込みを持っているのか。また日本サッカーについての印象も聞いた。

―NIKE FCの選手たちと触れ合った感想を
「良かったです。良い選手もいました。確か15歳ぐらいですよね? そのぐらいの歳でこのような体験ができるということはとても良い事だと思います。中々プレミアリーグの選手と一緒にプレーすることは出来ないと思いますので、いい経験だったのでは? 上手い選手もいましたし」

―学生時代、上手くなるために重視していたトレーニングは?
「色々やりました。戦術の練習や、ボールコントロールの練習。今日のようなフォーメーションを変えてプレーすることもしました。でも、一番大切なのはプレーしている時に楽しむことです。フットボールをしている時間は私にとって何よりも貴重な時間でした。暇さえあれば、サッカーをやっていました。学校でも他でも……いつだって楽しんでいました」

―アーセナルでプレーすることの誇り、難しさについて教えてください
「ジャージーを着る度に誇りに思います。私はクラブ(アーセナル)と共に成長してきました。10歳から所属しており、1stチームでプレーすることが私の夢でした。また、今でも続けられていることは幸せだと思います。同じように下から上がってきた選手でも、理由があってチームを離れた選手もいますが、まだこのチームでプレーできていることは私にとって誇りです」

―ベンゲル監督から学んだこと、印象的なことばがあれば
「たくさんのことを学びました。監督は若い選手をトップまで育て上げてくれることで有名です。セスク(ファブレガス)やセオ(ウォルコット)がいい例ですが、15、16歳の頃から監督が指導し、徐々にチームに加えて行きました。セスクはチームを離れましたが、セオはまだチームにいますし、順調にプレーしています。したがって、若い頃から監督の指導を受けたことは自分の成長に大きく影響していると思います。また、若い時から優秀な選手達のプレーを身近で見られたことも大きかったと思います」

―タイトルを獲得とるために、より必要なことは?
「プレミアリーグのタイトルをとることは並大抵のことではありません。シーズンは長いし、プレミアリーグだけに集中できる訳ではありません。プレミアリーグのシーズン中に3つのカップ戦もありますし、非常に厳しい戦いです。数多くのチームメンバーできちんとローテーションをして、忍耐強くシーズンを貫かなければいけません。厳しい試合はたくさんあります。メジャーな試合でも、マイナーな試合でも、またアウェーの試合も辛いけれど、できるだけ多くの点を稼がなければいけないので、毎シーズン大変です」

―自分自身のどのようなプレーに注目してもらいたい?
「ファンに聞かないといけないですが、アーセナルのプレースタイルは自分のプレーに非常に合っていると思います。自分はよくパスするし、動き回るし、ドリブルもします。また、ボス(監督)は『こういうプレーをしろ』とは言わないです。好きなようにやらせてくれます。もちろん、しっかりとしたフォーメーションが必要ですし、チームの構造はきちんとできていないといけませんが、それさえ出来ていれば好きにプレーさせてくれますので、私のスタイルにとてもフィットしています」

―宮市選手はチームにとってどのような貢献ができそう?
「今年は彼にとって大きな一年になると思います。もう大分慣れてきたと思うし、身体も強くなりましたし、プレミアリーグやイギリスのフットボールについて勉強できたと思います。彼はとてもエキサイティングなプレーヤーです。自分でプレーを作るし、周りのアシストもよくするし、ファンは皆、彼のプレーを楽しみにしています。昨年は怪我をしてしまったのですが、今年は怪我せずに過ごせれば大きな活躍が期待できるのでは?」

―日本サッカーの印象、将来の可能性について教えてください
「先日、名古屋と対戦(3-1で勝利)しましたが、最初はとても良いプレーをしていました。動きもよかったし、テクニカルの面もよかったです。ただ、我々が点を入れたら少しがっかりしたようです。私達の調子が良かったこともありますが。日本のサッカーは、運動量が多く、テクニカルの面でも優秀であると評判なので、次の試合(26日、浦和戦)は厳しい戦いになると思いますが、楽しみにしています」

(構成 吉田太郎)

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