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宮市は後半から出場、アーセナルが浦和に競り勝ち日本ツアー2連勝

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[7.26 親善試合 浦和1-2アーセナル 埼玉]

 浦和レッズとアーセナルが26日、埼玉スタジアムで親善試合を行った。試合は後半に入ってから動き、1点ずつを取り合って迎えた後半37分にアーセナルがFWチューバ・アクポムのゴールで勝ち越しに成功。2-1で逃げ切り、22日の名古屋戦(3-1)に続く、日本ツアー2連勝を飾った。

 日本代表に選出されているDF槙野智章、DF森脇良太、FW原口元気と主力3人を欠いた浦和。システムは変わらず3-6-1。GK山岸範宏、DFラインは右から那須大亮阿部勇樹。MFはボランチに小島秀仁柏木陽介が入り、右に開いた位置に宇賀神友弥、左に梅崎司。シャドーの位置に2人、マルシオ・リシャルデスと1年4か月ぶりの戦線復帰を果たした山田直輝が入る。1トップはFW興梠慎三が務めた。

 対するこの日も胸に日本語で『エミレーツ航空』と書かれたユニフォームを身にまとい登場したアーセナル。システムは不動の4-2-3-1。GKはウカシュ・ファビアンスキ。4バックは右からDFバカリ・サニャ、DFペア・メルテザッカー、DFロラン・コシェルニー、DFイグナシ・ミケル。ダブルボランチはMFミケル・アルテタとMFジャック・ウィルシャーが組み、2列目は右からFWセオ・ウォルコット、FWアレックス・オクスレイド・チェンバレン、MFサージ・ナブリー。1トップはFWオリビエ・ジルが務める。宮市亮はベンチスタートとなった。

 最初に好機を作ったのは浦和だった。4分、梅崎が左サイドから切り込みシュートを放つが、わずかに左に外れる。負けじとアーセナルも同9分、ウォルコットが右サイドを強引に突破。エリア内で巧みなステップを踏むと左足シュート。だがクロスバーに嫌われると、跳ね返りも押し込めなかった。

 試合が進むにつれ、アーセナルがペースを握りだす。28分には、ウォルコットが右サイドを抜け出しシュートを放つが、大きく浮かす。直後にも浮き球パスで抜け出したジルがループシュートを狙うが、わずかに左に外れる。同35分にはCKのこぼれ球をチェンバレンが狙う。しかしこれもクロスバーに跳ね返された。

 少なからず浦和もチャンスは作っていた。最大の決定機は45分、宇賀神が右サイドから中に切り込みシュート。左足で弧を描くようなシュートを放つが、GKファビアンスキの好セーブに遭い、ゴールネットを揺らすには至らなかった。 

 後半開始からアーセナルは宮市をピッチに送り込むなど5人を一気に投入。浦和も山田直を下げるなど2人のメンバー交代を行った。

 後半は早々に試合が動いた。4分、途中出場のMFアーロン・ラムジーの縦パスをウォルコットがポストで受ける。落としをこれまた途中出場のFWルーカス・ポドルスキがボレーで押し込み、アーセナルが先制に成功した。

 しかし浦和も後半14分、CKのチャンスを得ると、宇賀神がニアに飛び込む。このこぼれ球を阿部がダイレクトで押し込み、すかさず同点に追いついた。直後に浦和は得点した阿部らを下げ、FW阪野豊史ら4人を交代出場させる。足が止まりだしたアーセナルを尻目に17分、20分と阪野が決定機を作る。同24分にはDF山田暢久がミドルを狙うが、惜しくも右に外れていった。

 アーセナルもカウンターから好機を伺う。しかし22分に迎えたチャンス。チェンバレンのグラウンダーのミドルは左ポストを叩く。その後も宮市の投入された左サイドを中心に攻めるが、なかなか得点を奪うには至らない。

 だがアーセナルは浦和の見せた一瞬の隙を見逃さなかった。後半37分、ロングパスをヘディングで処理に行ったDF永田充とGK山岸の連携が合わず、ボールを弾いてしまう。これが詰めていたFWチューバ・アクポムの足もとにこぼれ、難なく押し込んだ。日本での過密なスケジュール、蒸し暑さなどアーセナルにとっては難しいゲームとなったが、最後は地力の差を見せた。

 なお、マン・オブ・ザ・マッチには、先制点を奪ったポドルスキが選ばれている。

(取材・文 児玉幸洋)

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