第8回ミズノカップU-18 IN熊本
[8.15 ミズノカップIN熊本モレリアステージ 玉野光南1-2静岡学園 大津町総合運動公園球技場]

　全国の強豪16校が優勝を争う第8回ミズノカップU-18 IN熊本は大会最終日の15日午前、上位リーグ(モレリアステージ)と下位リーグ(サバイバルステージ)のそれぞれ最終節を行った。2戦2勝でグループA首位の静岡学園(静岡)はFW山本啓介(3年)の2得点によって2-1で玉野光南(岡山)に勝利。グループ1位を守り、同日午後の決勝進出を決めた。

　静岡学園の川口修監督が「久しぶりにいい」と賞賛した前半、静岡学園はMF三輪卓哉(3年)とMF小寺将意(2年)のダブルボランチ中心に試合を支配する。前半5分にはバイタルエリアをドリブルで突いた山本がそのままシュート。これはGK正面を突いたが、跳ね返りを山本が自ら右足でゴール左隅へ叩き込んでリードを奪う。12分にも相手ディフェンスラインのギャップを見逃さなかった小寺が左中間でフリーのFW加納澪(1年)へスルーパス。GKと1対1となった加納のシュートはGKに阻止されたものの、攻める静岡学園は前半半ばに早くも2点目を奪う。

　16分、左中間でボールを持った山本が、相手のプレッシャーが緩いと見るや右足ミドルを右隅へ決めて2-0と突き放した。静岡学園はボランチの位置から、パスではなくドリブルでリズムをつくることのできる小寺と三輪の存在によってボールを支配。“学園らしい”ドリブルとショートパスから相手の守りを崩し、右MF本藤風太(2年)や加納が決定的なシュートを撃ち込んでいった。

　玉野光南は抜群の機動力を持つFW中井レアーズ(2年)や高い身体能力を持つMF古矢涼(3年)ら前線に力があり、少ない人数でもフィニッシュにまで持ち込むことができる怖さがある。だが、前半はなかなかボールを奪うことができず、決定機をつくることができなかった。それでも試合終盤、運動量の落ちた静岡学園からMF後藤大輝(2年)が追撃ゴール。相手を脅かすところまで持ち込んだが、逃げ切られてしまった。
　
　静岡学園はU-17日本代表MF須藤駿介(3年)をはじめとする静岡県選抜組4人がSBSカップ国際ユースサッカー出場中のために不在で、けが人もいることから主力半数を欠く状況。それでも台頭してきた選手を積極的に起用するチームの中、今大会を通じて先発獲りへ近づいた選手もいる。グループ最終戦は最後まで走りきれなかったため、試合後にはグラウンド横でダッシュを命じられていた選手たちだが、「ウチは(競争が激しく)すぐに先発が代わる」(川口監督)チームは層の厚さを見せつけて決勝へ駒を進めた。

(取材・文　吉田太郎)

---

▼関連リンク
【特設ページ】第8回ミズノカップU-18 IN熊本

---

▼ミズノ・フットボール情報はこちら
→http://www.mizunofootball.com/