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[SBS杯国際ユース大会]父は「FKの名手」U-18代表の右SB広瀬が好クロス連発

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[8.18 SBS杯第3節 U-18日本代表1-0静岡ユース エコパ]

 後半、運動量が減り、静岡ユースにやや押された時間帯もあったU-18日本代表だが、その中で右SBが躍動していた。相手が右サイドからの攻撃を増やす中、手薄になった逆サイドを突くように右SB広瀬陸斗(浦和ユース)が再三オーバーラップ。MF川辺駿やMF松本昌也から再三右サイドのスペースへボールが入り、走りこんだ広瀬がコントロールから右クロスを放り込む。「みんな中、中に集まっていたので外のスペースを使っていこうと。得点が全然前半入らなかったので、後半積極的にサイドを上がって行こうと思っていた」という広瀬の低く正確なクロスボールをFW金子翔太が頭で合わせるなど、右サイドが日本の攻撃の軸となっていた。

 所属する浦和ユースでのポジションはFW。右SBの経験は昨年のプレミアリーグEAST序盤戦でプレーしていただけだ。代表チームを除くとプレーする機会はほとんどないが「前線を見ながらワンタッチで入れられるようにとか、いいタイミングでオーバーラップしたり、関係性を持ってやること」というU-18日本代表・鈴木政一監督のアドバイスの下、ウルグアイとの今大会初戦で先制点をアシストするなど好プレーを続けている。「守備はまだまだですけど、攻撃の面では全体を見渡せるし、当ててから外を周って上がっていける。特長を出していければいい」

 広瀬の父は浦和の選手としてJリーグ通算172試合出場13得点を記録している広瀬治氏。ただ普段はサッカーの話をすることも、アドバイスを受けることもほとんどないという。「サッカーの話はしないし、あまりアドバイスもないです。お母さんの方が『もっと頑張れ』という感じ。(父からは)センタリング良かったねとか、シュート良かったねというくらいです」。それでも「(父は)キック上手かったとか聞いているので、それがセンタリング(の精度に)につながっているのかなと…少し思います(微笑)」。FKの名手として知られた父のキック精度を自身も受け継いでいると感じている。

 現在の目標はトップチーム昇格とU-18日本代表としてアジア予選に出場すること。「チームではSBではないですけど、とにかく自分ができることをアピールして、また呼ばれてチームの為に走って、守備して貢献していきたい」。それぞれの良さを共有し、より高いレベルのサッカーを披露しているU-18代表。その中で広瀬も自分の特長を最大限に発揮して、日本のU-20W杯出場へ貢献する。

(取材・文 吉田太郎)

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