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[AFCフットサルクラブ選手権]名古屋FP渡邉「Fリーグでは味わえない」

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[8.31 AFCフットサルクラブ選手権 名古屋2-3サナイェ・ギティ・パサン]

 昨シーズンから国内クラブとの公式戦では、52試合無敗の名古屋オーシャンズが敗れた。アジア王者奪還に向けて、本拠地のオーシャンアリーナでAFCフットサルクラブ選手権の準決勝に臨んだが、昨年と同じ相手、同じ舞台で、再び敗れた。

 明らかにFリーグとは異なる基準のジャッジ。1試合に3名の外国籍選手を登録でき、同時に2名をピッチでプレーさせることができるFリーグに対して、この大会は1試合あたりの外国人枠は1つとアジア枠が1つ。普段のレギュレーションとは違う大会で、いつもどおりの戦い方は、当然できなかった。

 レギュレーションだけではない。ピッチ内でも、名古屋の選手たちは違いを感じ取っていた。FP渡邉知晃はサナイェのフットサルについて「やっていることはシンプル」としたうえで、個々の能力の違いを口にした。

「やっていることはシンプルでした。でも、それでボールを収められるし、僕らが前からプレスを掛けても、浮き球だったり、斜めのパスだったりを入れられた。Fリーグでは、ここまで同じことを繰り返してくるチームと対戦することはないですし、相手のピヴォをうちのフィクソがあそこまでつぶせないこともない」

 攻撃面に関しても、足りない部分を感じた。この日、サナイェはFP森岡薫の右足、FPラファエル・サカイの左足という、強力な名古屋の武器を消しにかかった。さらに今季のFリーグで多くのゴールを挙げているセットプレーについても渡邉は、「うちのストロングポイントやセットプレーに対しては、だいぶ警戒されていたと感じました」と振り返る。

「ボレーに対しても、後ろからのシュートに対しても、ケアされていて、なかなか良い形をつくれませんでした。相手がプレスを掛けに来ていたときは、何回かゴールに近づくシーンもあったのですが、後半に相手がリードしてからは、体のデカい4人が引いて守って、シュートだけ体を張って来た。そうすると、普段のFリーグでは味わえない相手だった。もう一つ二つ、工夫が必要だったのかなと思います。最後はこっちも個人よがりというか、無理やり打つことが多かったので。ただ、その点に関してはこういう相手と普段からは試合ができないから、一工夫足りなかったのかなという印象があります」

 Fリーグでは得られない経験が得られる。あらためて、そのことを実感した渡邉は「この大会が年に1回しかないことが残念ですね。また来年、チャレンジできるようにしたい」と、Fリーグ7連覇への想いを強めた。

(取材・文 河合拓)

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