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アウェーで強さを見せることにこだわる香川

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 ホームで強いのは当たり前。アウェーで勝ってこそ、真の強者だ。

 FW香川真司(マンチェスター・U)が東欧2連戦のテーマについて「アウェーでどうやって僕らのサッカーができるか。どこまで攻撃を組み立てて、主導権を握ってできるか。そこをしっかりチャレンジしたい」と語った。

 欧州での日本代表マッチはちょうど1年ぶりだ。1年前のフランス戦では香川のゴールで勝ったが、日本はその後、アウェーで苦戦の連続。6月のコンフェデレーションズ杯では3戦全敗に終わり、ブラジルW杯に向けて大きな不安を残した。

 ザックジャパンの成績は、国内でこそ14勝4分3敗、勝率6割6分7厘と好成績を残しているが、海外では11勝6分6敗、勝率はグッと落ちて4割7分8厘。典型的な内弁慶の姿を露呈している。

 チームが苦しんでいるときこそ決定的な仕事をし、勝利を導くのが香川の真骨頂。「僕は常に得点を狙っている」と話しており、自らの得点で日本が勝てばそれが最高の結果となる。

 燃える理由はもう一つ。所属のマンチェスター・Uではモイーズ新監督の構想から外れかかっており、すでに10月の声を聞いているというのに出場した試合はわずか3つ。加えて、5日のサンダーランド戦では18歳のヤヌザイが2得点を挙げて2-1で勝利を収めた。ポジション争いのライバルの活躍は香川にとって苦境の轍をさらに深くすることになりかねない。

「内容も結果も求めたい。今回は欧州でプレーしている選手が多く、アウェーの難しさもみんなが分かっているが、一人ひとりが高い意識でそれを乗り越えようとしている」と話す香川。日本代表での活躍をチームに持ち帰り、モイーズ監督にもアピールするつもりだ。

(取材・文 矢内由美子)

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