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森重投入で3-4-3に変更「最初からどうかなと思ってたらダメ」

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[10.15 国際親善試合 日本0-1ベラルーシ ジョジナ]

「チャンスのつかみどころ」と話していた3バックでアピールのチャンスがめぐってきた。後半6分、FW柿谷曜一朗に代わってDF森重真人(F東京)がピッチに入ると同時に、システムも4-2-3-1から3-4-3に変更された。

「具体的な指示はそんなになかったけど、チームとしてやるべきことは練習でやっているので、それをしっかり出そうと」。9月6日のグアテマラ戦(3-0)では後半30分から、同10日のガーナ戦(3-1)でも後半34分から森重、DF吉田麻也、DF今野泰幸の3バックで戦った。この日はガーナ戦と同じく右から森重、吉田、今野。後半40分に4-2-3-1に戻すまでの34分間、3-4-3をテストした。

「今日やってみて、こういうときはどうするのかなというのは見つかったし、そこは突き詰めていかないといけない。それは試合をして見つかったこと。そういうのを一つひとつつぶしていくしかない。ある程度、長い時間、3バックでできたというのは、いろいろ知るためにはよかったと思う」

 3-4-3の時間帯で失点はなかったとはいえ、すでにリードを奪っていた相手はしっかりと守備を固めてきていた。そもそも3-4-3は攻撃的なオプション。チャンスはほとんどセットプレーからで、流れの中で効果的な攻撃の形を見せることはできなかった。

「自分の勝手な印象だけど、『バタバタしてしまうな』『落ち着かないな』というのはあった。守備に関してもバタバタしていたし、それが結局は攻撃にも出ていた。3バックの間は、落ち着いた時間というのはなかったのかなという印象がある。でも、改善点はあると思う。自分がもっとサイドに対して予測して早めに出て、サイドをつぶしにいくこともチャレンジしてみればよかったかなと、試合を終えて思った。時間はないけど、そうやってやっていくしかない」

 率直な感想を語った森重だが、だからといって3-4-3をあきらめる必要はないとも指摘する。「いいところ、悪いところはもちろんあると思う。3バックをやってみて、少し試合がバタついていたので4バックに戻したのかなと思ったけど、ああだこうだ言っても仕方がない」。3-4-3はザッケローニ監督の“肝いり”といえばそうだが、チームとしてもオプションがあるに越したことはない。

「3バックをやると決めたのなら、自分たちはしっかりとチャレンジして、課題を見つけて、それを修正していくという作業をするしかない。最初から『3バックはどうなのかな』と思いながらやってもダメだと思う」。3バックにも柔軟に対応し、高さや対人の強さを発揮した森重。3-4-3の熟成は、自身の代表定着にもつながっていく。

(取材・文 西山紘平)

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