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首位・広島は3位後退、寿人は判定に不満も…「頑張り損」

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[10.19 J1第29節 横浜FM1-0広島 日産ス]

 サンフレッチェ広島は3万9243人が詰めかけた敵地での首位攻防戦に0-1で敗れ、首位から3位に転落した。「お互いが見合う展開ではなく、お互いが勝つために試合に入った。首位決戦にふさわしい雰囲気で、やっていてもおもしろかった」。そう振り返ったFW佐藤寿人は「楽しい試合だったからこそ、最低限、1ポイントは広島に持ち帰りたかった」と唇をかんだ。

 エースが悔やんだのは後半18分のシーンだ。右サイドからMFミキッチのアーリークロスが入った。ゴール前に走り込んだ佐藤はDF栗原勇蔵と競り合い、体勢を崩しながらもダイビングヘッドで合わせたが、わずかにゴール左へ外れた。

「(ボールが)入ってくるときには(栗原)勇蔵が後ろからつかんでいた。普通に見たらファウルだと思う。PA内の難しい判定だけど、FWとしたら頑張り損。ファウルを受けながら頑張ってシュートまで行くと、ファウルを取ってもらえない」

 判定に不満を漏らしつつ、それでも決め切る力がないといけないことも分かっている。「つかまれても振り払って決めるぐらいの力強さがないといけない。決めないといけなかった悔しさと、頑張り損も感じるけど……」と複雑な思いを口にした。

 順位は3位に後退。首位・横浜FMには勝ち点3差を付けられ、後ろを振り返れば、4位C大阪、5位鹿島とも勝ち点3差だ。DF水本裕貴は「今年は混戦。5チームぐらいに優勝の可能性がある。残り5試合、毎試合が決勝戦のつもりでやらないといけない」と力を込める。2連覇へ、ここからが正念場。佐藤は「まだ最大で15ポイントを積み上げることができる。最後まで何が起こるか分からないし、今年は最終節までもつれ込むと思う。結果に一喜一憂しないのがこのチームのいいところ」と気持ちを切り替えていた。

(取材・文 西山紘平)

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