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有言実行の男がMVP! 柏FW工藤「レイソルに関わるすべての方に感謝」

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[11.2 ナビスコ杯決勝 浦和0-1柏 国立]

 エースストライカーFW工藤壮人の「有言実行」で、柏レイソル14年ぶりのナビスコ杯制覇だ。圧倒的劣勢で迎えた前半アディショナルタイム2分、DF藤田優人の矢のようなクロスを頭で合わせ、柏が先制に成功。これがこの試合唯一のゴールとなり、工藤は大会MVPを獲得した。

 柏のファーストシュートが訪れるまでには、45分を待たなければならなかった。前半アディショナルタイム、MFジョルジ・ワグネルがミドルシュートを放つと、ボールはゴールポスト右に逸れてしまったが、このシュートが停滞していた柏の空気を一変させた。わずか1分後に工藤のゴールが生まれている。「相手に与えたダメージは大きい」と工藤は手応えをつかんでいた。

 前日の公式練習後、工藤がまず掲げたのが「失点しないこと」。立ち上がりの失点が散見する柏だが、この日は違った。浦和レッズが前がかりにこなかったこともあり、立ち上がりから落ち着いた試合運びを見せた。そして、「ゴールを決めて優勝に導くこと」を実行。12年度の天皇杯決勝は出場停止だったため、「勝者として国立競技場メインスタンドの階段をのぼること」も叶えてみせた。

 今年はゴールを量産しながらも勝ちにつながらない試合が多い。ナビスコ杯決勝の前哨戦となったJ1第30節の浦和戦がまさにそうで、工藤がゴールを挙げながらも柏は1-2で敗れている。「自分にプレッシャーをかけてやってきた。口だけでないことを証明できた」と結果を出せたことに胸を張った。

 またひとつ星(優勝)を刻んだ柏。「レイソルに関わるすべての方に感謝」。今年、日本代表にも選出され成長を続ける柏の背番号「9」は、「いまは喜びにひたっていたい」と笑顔をこぼした。

(取材・文 奥山典幸)
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