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JFL長野を称える俊輔「J2でも上のレベルじゃないかと思う」

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[11.20 天皇杯4回戦 横浜FM2-1AC長野パルセイロ 日産ス]

 国内のトップリーグであるJ1で首位を走っている横浜F・マリノスは、20日の天皇杯4回戦で2つ下のカテゴリーであるJFLに所属するAC長野パルセイロと対戦した。試合は1-1のまま延長戦に突入し、横浜FMが途中出場のFW藤田祥史のゴールで準々決勝進出を決めた。

 結果的にジャイアントキリングは起こらなかったが、長野は試合内容で大きなインパクトを残した。胆のう炎を患い、直近の公式戦である名古屋戦(1-2)を欠場していた横浜FMのMF中村俊輔は、後半14分からピッチに立ち、合計61分にわたってプレーすることとなった。「監督とは話していないのでわからない」と、当初から出場する予定があったかは明かさなかった中村だが、「延長まで行ったらイヤだなと思ったけど、行ってしまったものは仕方がない」と、率直に語ったように、少なくとも長時間の出場は予定外だった。

 それでも、この病み上がりの背番号25が入るまで、横浜FMは長野を崩せなかった。ピッチに入った中村は、違いをつくり出した。セットプレーから決定機を演出し、延長前半の決勝点となる藤田のゴールの場面でも、攻撃の起点になっていた。

 試合を振り返り、中村は「やっぱり(長野は)勢いに乗っているチームなので、一番(の収穫)は次に進めたことかな。リーグ戦では前節、(名古屋に)負けていたので。どういう形であれ勝てたのは良かった。ただ、90分以上、出た選手が多いので。(次のリーグ戦までは)中2日なので、ここからコンディションを戻して、ジュビロ戦で良いパフォーマンスを見せる。そこまでが本当のプロだと思うので、全員で頑張りたいと思います」と、チームに疲労が残ったことを認めた。

 また、長野の印象を問われた中村は、「3-4-3が選手全員、サブの選手を含めて、すごく浸透していたと思います。(選手も)似たようなタイプというか、一人ひとり個人技があって、目の前の選手にボールを獲りに行っても、かわせるような技術を持った選手が、どこにでもいたので。プレッシャーを掛けても、(ボールを)取れないとか、かわされるシーンとかがあった。JFLを断トツで優勝したチームですし、J2に入ったとしても上の方のレベルのチームじゃないかなと思います」と来季J3に内定する相手を称えていた。

(取材・文 河合拓)
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