beacon

ミスから痛恨失点で優勝先送りの横浜FM DF栗原「優勝するって難しい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[11.30 J1第33節 横浜FM0-2新潟 日産ス]

 前半のシュート数は、アウェーのアルビレックス新潟の5本に対し、ホームの横浜F・マリノスは2本。この数字が示すように、勝てば優勝が決まる横浜FMだったが、前半は劣勢の展開を強いられた。それでも0-0のまま迎えた後半、勝てば9年ぶりの優勝が決まる横浜FMは、新潟を押し込んだ。しかし、逆に速攻からCKを与えると、FW川又堅碁に先制点を決められ、前掛かりになった後半ロスタイムにはFW鈴木武蔵にも追加点を許し、0-2で敗れた。

「僕らがいつも勝負を決めてきたポイントで、やられてしまった。ああいう形のサッカーができた試合では、僕らも勝っている」と、DF中澤佑二は、我慢の展開で喫した先制点を悔やんだ。

 この場面、DF金珍洙のCKをヘッドで捉えたのは、DF栗原勇蔵だった。しかし、ファーサイドで栗原がクリアしようとしたボールは、絶妙の折り返しとなり、ゴール前の川又に渡ってしまう。栗原は「自分の中ではもったいない失点。バックヘッドしようとしたが、パンゾー(小林祐三)とかぶった。さらにフリーの(川又の)ところにボールが飛んで行って、いろいろ重なった」と唇を噛む。また、小林も「(栗原)勇蔵くんとかぶっちゃった。後ろに敵がいると思ったら、勇蔵くんだった。(ヘディングを)邪魔する感じになって、最初は新潟の選手に折り返されたかと思った」と、反省した。

「これだけお客さんも入って、何としても勝って(優勝を)決めたかったのですが、優勝するって難しいなとあらためて思いました。負けたけど、まだ自力で優勝できる可能性は残っているので、切り替えて次、決めたい」と、栗原は試合を総括する。

 中澤は「岡田(武史)さんの言葉で『勝負の神様は細部に宿る』っていうのがあったけど、まだ宿っていないよ」と、横浜FMが最後に優勝した2004年にチームを率いていた指揮官の言葉を引用し、細部の修正を誓った。

(取材・文 河合拓)

TOP