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呆然と立ち尽くした鳥取FW永里「単純に力不足」

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[12.8 J2・JFL入れ替え戦第2戦 鳥取0-1讃岐 とりスタ]

 第1戦を1-1で終えて、優位な状況でホームに帰ってきたはずだった。しかし…。8日に行われたJ2・JFL入れ替え戦第2戦で、J2を22位で終えたガイナーレ鳥取は、JFL2位のカマタマーレ讃岐に0-1で敗れ、来季はJ3で戦うことになった。

 試合終了後、全選手が試合後の整列をする中で、鳥取のFW永里源気は、ただ一人呆然と立ち尽くしていた。その時の心境について「受け入れがたい結果でしたし、キャプテンとして、もっとできたことがあったんじゃないかという気持ち。それと(J3に)落としてしまった悔しさ。それだけでした」と、消え入りそうな声を絞り出した。

 この試合に鳥取は、アウェーゴールを持って臨めていた。そのリードについて「特別に意識しませんでした」と永里は言うが、鳥取の選手たちは動きが固く、重かった。

「一戦目と同じような戦い方をしようということで、徹底してやったのですが、なかなかうまくいきませんでした。どうしても向こうは勢いがあったし、セカンドボールも拾えていた。でも、こっちの選手も頑張ってやっていたんですけど。単純に力不足だと思います。誰かが集中していなかったとか、そういうことでもないと思いますし、みんな一生懸命チームのためにやっていたと思いますし…。悔しい気持ちだけです」

 前半18分にはGK杉本拓也がPKを止めた。後半9分には讃岐のDF藤田浩平が退場となった。しかし、PKを止めた2分後に先制点を許し、数的優位な中でも相手を崩せなかった。それは、この試合に限らず、今シーズンを象徴したことだと永里は唇を噛む。

「この試合に限らず、リーグ戦でも起きていたことだと思う。点を取る部分と、守り切る部分。今日もゼロ(無失点)で終わっていれば、何の問題もないゲームだった。そこでゼロで終わることが、シーズン後半戦に入ってから、なかなかできていなかったし、チームの課題でもあった。そこを修正できなかったのが(J2)最下位という結果になったと思うし、そこを修正できかったことが、このゲームの敗因にもなったと思います」

 来季について永里は「考えられる状況じゃない」と前置きしたうえで、「降格してしまったことに対して、サポーターに対して申し訳ない気持ちでいっぱいです。1年でJ2に戻ってこられるようなチームにしてもらいたい」と、チームの立て直しを訴えた。

(取材・文 河合拓)

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