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[選手権]50年ぶり出場の松山商DF木田「一番シンドくて、一番楽しかったです」

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[12.31 全国高校選手権1回戦 松山商0-2富岡 オリプリ]

 敗退が決まった試合終了後、流れる涙を必死に拭っていた松山商DF木田航矢主将はしゃくり上げながら必死に言葉をつないでいた。松山商にとって50年ぶりとなる選手権のピッチ。強豪・富岡に敗れたものの、スピーディーなパスワークと前線からのプレスなど松山商の良さも見せた80分間だった。「(高校3年間で)一番シンドくて、一番楽しかったです」。
 
 ノーシードだった愛媛県予選は、地区予選から7試合を勝ち抜いて半世紀ぶりに歴史を塗り替えた。「50年ぶりはあまり気にしてなかった」というが、彼らが偉業を成し遂げたのは間違いない。ただ、惜しむらくはこの日の立ち上がりに喫した2失点。緊張から試合に入りきる前に失った2点がチームに重くのしかかった。

「ハーフタイムにロッカールームで立てなおして、後半は自分たちのサッカーができた」と木田。サイドから繰り返し仕掛けてくる相手の攻撃に慣れた後半はDFラインを上げて前で相手の攻撃を潰した。そして20分にFW西村郁也(3年)のスルーパスからFW松木良太(2年)がGKと1対1となるなどビッグチャンスもつくって意地を見せた。

 木田は「後輩たちは意識高くて、(自分たちは)本当に後輩たちに助けられた。絶対にやってくれると思います」。54年度以来半世紀ぶりの白星は来年、後輩たちが叶えてくれると信じている。

(取材・文 吉田太郎)

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