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すべてはW杯出場のため。浦和GK西川「リーグ最少失点が目標」

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 浦和レッズは14日、2014シーズンの新加入選手記者会見を埼玉スタジアム2002で行った。リーグ2連覇中の広島から、2007年のAFCチャンピオンズリーグ制覇以降、タイトルから遠ざかっている浦和への移籍を決断した日本代表GK西川周作は、日本代表としてW杯のピッチに立つための決断だったことを強調した。

「僕は広島で2連覇をして、今年はACLもありましたし、3連覇という目標を掲げることを掲げる選択肢もありました。でも、僕がこの先成長していくという段階で、居心地が良かった広島を離れて、また新しい環境で、素晴らしいチームに身を置くことで、何かもうひとつ成長できると思って移籍したというのが、一つ理由でもありました」

 また、ペトロヴィッチ監督の存在も大きかったと、西川は言う。広島時代、2010年と2011年に西川はペトロヴィッチ監督の下でプレーし、2010年にはナビスコ杯決勝に進出した。しかし、延長の末、磐田に3-5で敗れてタイトルにはあと一歩及ばなかった。

「僕自身、ペトロヴィッチ監督と広島でやった2年間は、タイトルを獲れていないので。ナビスコは決勝に行けたけど、タイトルは獲れていない。ミシャ(ペトロヴィッチ)は、浦和に来てからもまだタイトルを獲れていないので、僕が来て、最高の結果が出るように、またみんなで喜べるようにしたいと思います」

そのために、やることは明確だという。浦和は昨シーズン、リーグ最多の66得点を記録した。一方、失点数56は、J2に降格した磐田と並びリーグワースト7位。守備面の整備は、2014シーズンを迎えるにあたって必須だ。「浦和は得点数も多かったが、失点数も多かった。その失点数をどれだけ自分が入って少なくできるか。チャレンジしたいと思って移籍しました」と言い、「すべてはW杯に向けての決断です。新しい環境で、失点を減らすことができれば、アピールにもなると思います。今年もリーグ最少失点を目標にしますし、結果を残さないと応援してくれなくなる可能性もあるクラブだと思うので。W杯でベンチではなく、ピッチに立つためには、犠牲にしないといけないことがあった」と、4年に一度の夢舞台への強い思いを繰り返した。

 昨季の広島はリーグ最少の29失点だった。そんな慣れ親しんだクラブでプレーを続けていれば、結果は出しやすいかもしれない。しかし、新天地で結果を残すことが、これまで以上のアピールと自身の成長につながる。元日の天皇杯決勝まで戦った西川は、宮崎キャンプからチームに合流し、リスクを冒した自身の決断が、正しかったことを証明する。

(取材・文 河合拓)

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