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気持ちも先走るスピードスターMF平岡、高校時代の借りはプロで返す

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 気持ちが乗りに乗っている。Jリーグの複数クラブから誘いがある中、作陽高(岡山)からFC東京への入団を決断したMF平岡翼は「スピードならプロで通用すると、気持ちだけが先走っています」と、プロの舞台で自慢の快足を披露する日を待ち望んでいる。スピードが最大の武器のアタッカーは、50mを5秒台で走り、中学3年時には100mを11秒1で駆け抜けた。「今なら10秒台を出せるかもしれません」と、自身のストロングポイントに自信をのぞかせる。

 だが、成長させなければいけない部分も感じているようだ。自慢のスピードで相手を振り切っても、その後のプレー精度を欠いていると自己分析しており、その課題を克服する必要性を語る。さらにストロングポイントを生かすために身に付けなければならないものもあると話した。

「僕は今でも下手くそなので、うまくなりたい。今は『あの選手、速いね』と言われますが、『うまい』と言われたことがありません。シュートには全然自信がないので上達させなければいけないし、相手をかわしたあとのプレー精度も上げていかなければいけない。人を使うプレーもまだまだできていないので、人を使えるようになり、自分のスピードをさらに生かせるようになればいいですね」

 高校生活最後の大舞台となるはずだった全国高校選手権は岡山県予選決勝でPK戦の末に敗れ、その舞台に立つことは叶わなかった。年末年始は、自分がプレーする可能性のあったピッチ上で激闘を繰り広げる選手たちをテレビで見つめていた。さらに富山一(富山)と星稜(石川)が激突した決勝戦には、国立競技場まで足を運んで観戦している。「本当に悔しさしかなかった」と語った一方で、ポジティブに捉えている面もあった。

「正月は時間があったので、地元に帰れたんです。そこで今までお世話になった方に感謝の気持ちを伝えられたし、これからプロになって頑張ってきますという決意表明もできました。だから、これから自分がどれだけ頑張って成長できるかで、県予選での敗戦を意味のある敗戦にできるかどうかが懸かっていると思っています。選手権の決勝で戦っていた両チームの選手より良い選手になることが、借りを返すことにもつながると思うので、彼らに負けないように精いっぱい頑張りたい」

 選手権に出場できなかった悔しさを胸に秘めたスピードスターは、プロの舞台で借りを返すと力強く語った。


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