なでしこリーグのINAC神戸は29日、新監督に前田浩二氏が就任すると発表した。クラブを通じ「世界一を目指しているクラブであり、そのクラブの監督をすることは、自分自身にとって新しいチャレンジでもあります。目標は3冠を獲ること、一試合一試合をしっかり勝ちきること。誠心誠意頑張ります」と意気込みを語っている。

　前田氏は1969年2月3日生まれ、鹿児島県出身の44歳。03年にヴォルカ鹿児島の選手兼任監督として指導者生活をスタートさせると、ヴィッセル神戸のコーチやヴォルガ鹿児島のGM兼ヘッドコーチを経て12年にアビスパ福岡の監督に就任。昨季はガイナーレ鳥取の強化部長に就任すると、シーズン半ばには小村徳男元監督を解任し監督に就任した。

　しかし、チームは8月の前田監督就任以降、1勝も挙げることが出来ず、J2リーグ戦最下位で終戦。12月に行われたJ2・JFL入れ替え戦でも勝利を挙げることが出来ず、前田監督自身、一昨年の福岡時代から含めて公式戦26戦白星なしという不名誉な記録とともに辞任を発表していた。

　INAC神戸は昨季史上初の4冠を達成するなど、言わずと知れた絶対王者。前田氏にとっては汚名返上を期す絶好の舞台になる。