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[フットサル欧州選手権]波乱に満ちたグループステージ 名古屋FPペドロ・コスタやFPリカルジーニョ、FPエデル・リマも活躍

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 フットサル欧州選手権が1月28日からベルギー・アントワープで開催されている。フットサルの欧州選手権は1996年に第1回大会がスペインで行われてから2年に1度ずつ開催されている。過去8度でスペインが優勝6回、ロシアとイタリアが1度ずつ優勝。9回目の今大会は果たしてどの国が欧州王者となるのだろうか。

波乱の幕開け
 今大会は予選を勝ち抜いた11か国にホストカントリーのベルギーを加えた12か国によって欧州王者が争われる。グループリーグでは3か国ずつ4つのグループに分かれ、各グループの1位と2位が準々決勝に進出。2月2日にはグループリーグの全日程が終了したが、多くのサプライズが生まれている。

 優勝候補筆頭のスペインはグループリーグ初戦でクロアチアと対戦。2005年チェコ大会から4連覇中と圧倒的な強さを示しているスペインだったが、まさかのドロースタートとなった。前回大会4位と躍進を続けるクロアチアのカウンターの餌食となり、終始相手を押しこみながらも勝利することはできなかった。スペインはここ2年でGKルイス・アマド、FPキケ、FPアルバロら2000年、2004年とW杯を連覇した黄金世代の主軸が代表を引退。今大会はポータルサイト・フットサルプラネットが選出する2013年最優秀選手(フットサルのバロンドール)のFPセルヒオ・ロサノら新たな世代で挑む初めての国際大会だったが、初戦は今までのスペインよりも経験値が少ないことを露呈した。クロアチアのカウンターに浮足立ってしまっていた。初戦をドローで終えたスペインだったが、次のチェコ戦では大勝し、グループ1位で準々決勝進出を決めている。

 グループリーグで最大のサプライズは2003年欧州王者で前回大会3位のイタリアが初戦で敗れたことだ。イタリアは2008年、2012年W杯3位と国際大会で常に上位に占める強豪国だがスロベニアに2-3と負けてしまった。イタリアはスペイン同様、次戦のアゼルバイジャンとのゲームで大勝し、なんとかグループ首位で準々決勝進出を決めているが、多くの人が強豪国の黒星に衝撃を受けた。2012年W杯で日本がポルトガルと奇跡的に引き分けたように各国の実力差は少しずつであるが縮まっているようだ。

大会屈指の好ゲームに2人のFリーガー

 グループリーグの会場である収容人数5,218人のロット・アリーナが最も興奮したのはグループBのロシア対ポルトガルのゲームだった。優勝候補同士の1戦は前評判に違わぬ好ゲームとなった。前半から点を奪い合った両チーム。そんなシーソーゲームは2005年全日本フットサル選手権東京予選でフォルサヴェルヂで2試合だけプレーした伝説の外国人助っ人で、後に2012年ワールドカップ得点王となったFPエデル・リマのオーバーヘッド(動画はコチラ(外部サイトに飛びます))で4-4の同点となり幕を閉じた。

 一瞬も気を抜けない世界最高峰のゲームに一人の現役Fリーガーと昨シーズンまでのFリーグでプレーしていた選手がいた。一人は名古屋オーシャンズに所属するFPペドロ・コスタ。もう一人は昨シーズンまで名古屋オーシャンズに所属し、2012年、2010年FリーグMVPに輝いたFPリカルジーニョだ。彼らはポルトガル代表として先発出場し、魅力的なゲームのメインキャストを演じていた。

 欧州選手権は2月3日からロット・アリーナの隣にある収容人数1万5,000人のスポートパライスに移し、決勝トーナメントが始まる。

■以下 準々決勝組み合わせ
ウクライナ(グループA・1位)×ポルトガル(グループB・2位)
ルーマニア(グループA・2位)×ロシア(グループB・1位)
クロアチア(グループD・2位)×イタリア(グループC・1位)
スロベニア(グループC・2位)×スペイン(グループD・1位)

■グループリーグ結果
グループA(順位/国名/勝点)
1ウクライナ 4
2ルーマニア 3
3ベルギー  1
<試合結果>
ベルギー 1-6 ルーマニア
ルーマニア 0-1 ウクライナ
ウクライナ 0-0 ベルギー

グループB(順位/国名/勝点)
1ロシア   4
2ポルトガル 4
3オランダ  0
<試合結果>
ロシア 7-1 オランダ
オランダ 0-5 ポルトガル
ポルトガル 4-4 ロシア

グループC(順位/国名/勝点)
1イタリア   3
2スロベニア 3
3アゼルバイジャン  3
<試合結果>
イタリア 2-3 スロベニア
スロベニア 6-7 アゼルバイジャン
アゼルバイジャン 0-7 イタリア

グループD(順位/国名/勝点)
1スペイン  4
2クロアチア 3
3チェコ   1
<試合結果>
スペイン 3-3 クロアチア
クロアチア 3-3 チェコ
チェコ 1-8 スペイン

(取材・文 座間健司)
twitter アカウントは@KenjiZama
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1980年7月25日生まれ、東京都出身。2002年、東海大学文学部在学中からバイトとして"フットサルマガジンピヴォ!"の編集を務め、卒業後、そのまま"フットサルマガジンピヴォ!"編集部に入社。2004年夏に渡西し、スペインを中心に世界のフットサルを追っている。"2011年フットサルマガジンピヴォ!"休刊。2012年よりフットサルを中心にフリーライター&フォトグラファーとして活動を始める。

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